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Back to the Goblin 2005 Original Title
BACK TO THE GOBLIN 2005
Japanese Title
none
Artist
GOBLIN
Release Year
2005
Personnel
AGOSTINO MARANGOLO: Drums
MASSIMO MORANTE: Guitars
FABIO PIGNATELLI: Bass, Keyboards
MAURIZIO GUARINI: Keyboards
Label(s)
Back To TheFudda Inc. (Canada)
Studio Producer: FABIO PIGNATELLI
Artistic Producers: MASSIMO MORANTE & FABIO PIGNATELLI
Recorded by FABIO PIGNATELLI at "Pignatelli Studio" in Rome, except "Victor", voice on "Hitches" and additional keyboards recorded at "Bedford Studios" in Richmond Hill (Canada)
Drums recorded at "Marangolo Studio" in Rome
Mixed by FABIO PIGNATELLI
Mastered by Bob Fix
Voice on "Hitches" by Arden Smith
Front and Back cover Pictures by Giorgia Pignatelli
Graphic Artwork & Website by MAURIZIO GUARINI
General Coordination by MASSIMO MORANTE
Published by BackToTheFudda Inc.
Introduction
インサーツによれば、モランテ("Bass Theme in E-", "Dien Dion", "Lost in the Universe", "Thriller" and "Hitches")とピニャテッリ("Sequential Ideas")がそれぞれのドラフト作品を持ち寄った事がプロジェクトの始まり。やがて、"Japanese Air"を持ち曲に加えたピニャテッリが、それぞれのドラフトに鍵盤やタイコを加えて形にする中、マランゴーロのスタジオでタイコを録音。最後にカナダ在住のグアリニのスタジオで鍵盤のトラックを録音した後、ピニャテッリのミキシングを経て完成したのがこのアルバム。ちなみに1曲目の"Victor"は、マスタリングの段階で追加されたと思われるグアリニの独壇場。
手っ取り早く云えば、ローマで録音したピニャテッリモランテのトラックを基本に、同じくローマで録音したマランゴーロのタイコとカナダで録音したグアリニの鍵盤をトラックダウンしたアルバムだった訳だが、ついては、ヘッドアレンジによる即興的なコンビネーションやいわゆるアンサンブルでのナマの緊張感もなかったと云う事。まぁ、通常の録音プロセスでもアンサンブルの緊張感など介在しない訳だが、アンサンブルでのリハを経て臨む録音とも違っていた事は確か。実際のサウンドはどうだったのかと云えば、やはり従来のサウンドとは明らかに違うキレイな音に終始しているものの、インパクトはフツー以上に高い。と云うより、即興をテーマにしない路線では、イニシアティヴを握るメンツの独壇場での作業の方が効率的だと云う事を如実に証明。サイト上のサンプルファイルを視聴した際、正直、購入にも躊躇したが、ここでの怒涛のダイナミクスは大音量のオーディオで体験すべき代物。
独立レーベルと云うかプライベートでのリリースとなったこのアルバム、全世界を網羅する潜在的なファンの数を踏まえれば、ネットセールスの枚数だけでも想像以上の売り上げだったはずだが、ついては、レコーディングでは顔を合わせる事もなかったバンドメンバーが一同に会する中、一夜限りでのプレミアギグを収録した映像でもリリースされればさらに盛り上がるはず。無論、往年の名曲も含むファン垂涎の内容で。昨今のネット社会では、クリアすべき問題も山積する世界ツアーのような大風呂敷を広げる必要もないもので、それぞれの音楽的方向性での活動の合間に少しだけ動いてもらえれば、それは双方に於いても極めて有益な話。要は、お手軽な録音でここまでのポテンシャルが披露出来るのであれば、アクティヴな路線にも期待せずにはいられないと云う話。イエスやELPなどのようなビッグネームでは決してないマニアなバンドの再結成ムーヴメントも、他ならぬネット社会での恩恵。イタロはもとより、さまざまな界隈でも絶大な知名度のゴブリンがその機運に乗らない手はない。
Track Listings
1. VICTOR (Guarini) 2:31

TVドラマのオーヴァチュア的なマーチナンバー。パフォーマンスとプログラムの全てがグアリニの独壇場。各種木管、金管、クワイヤ、ストリングス、各種パーカス、ハープなどかなりのピース数でのアンサンブル。コンボなフィーリングのクワイヤやストリングスはさて置き、他のピースはフツーにゴージャス。と云うか、この手のDTM管弦楽も今ではフツーなのだろうが、グアリニはやはりプロフェッショナル。スネアを中心とするパーカスの微妙なクォンタイズなどは玄人ならでは上質な技。グアリニと云えば、元々がDTMの大先人。要はこの曲も、そんな人物が満を持して用意したDTMオリジナルだったと云う事。ただ、このナンバーをアルバムトップに挿入する過程では、他のメンツとの駆け引きなどもあったように思える所。実際、このサンプルをサイト上で試聴した際には、アプリケーション上での何かの手違いかとも思ったが、何れにせよ、衝撃のイントロダクションだった事には変わりなし。
2. DIEN DION (Morante-Pignatelli) 5:12

ゴブリン復活の実質的口火を切るこの曲、8分割の半拍裏から開始する曲者のイントロからシンセリードが切り込む4/4のパート、ディストーション全開のモランテが切り込む4分割7拍+8拍のメインパートと云う如何にもと云った構成だが、その実、かなり落ち着いた印象。これも偏に録音プロセスの影響なのかもしれないが、そんな中でも気になったのは、2コーラス目の鍵盤リフのバックで飛び出すマランゴーロのツーバス。「マークの幻想の旅」の最終トラック「そしてロック」でもツインペダルを披露していたマランゴーロだが、ここでのデジタル録音でのドスの効いたキック音と云うのも初モノに近い印象。それにしても、モランテのギターは完全復活を印象付けた「スリープレス」当時のまま。バンドの再結成話が持ち上がって戸棚からギターを引っ張り出したような音じゃない。いつでも臨戦体勢オッケーで脂も乗り切ってるような感じ。
3. BASS THEME E- (Morante-Pignatelli-Guarini) 4:17

Em一発のジャムナンバーのような印象も受けるタイトルだが、実際は、変ト短調→ト短調→イ短調と移調する中でのサイクル的に移動するテンション感覚がここでの真骨頂。即興に主眼を置くようなナンバーでもないが、随所に入る不気味な声色はさて置き、高音域でのシンセのリフが移調すると同時にここ一番の響きに昇華するポイントも数箇所ある。ライナーによれば、元々はモランテの持ち曲だったとの事だが、ギターのギの字も登場しないと云う事は、あの高音域で宙を舞うようなシンセの音が恐らくはモランテのギターシンセ。フレーズの組み立てもギタリストのそれなので。
4. HITCHES (Morante-Pignatelli) 5:33

アンニュイな女性ヴォイス、超劇的なブリッジのパート、ハード系8ビートのストレートなテーマなど、"Hitch"と云うタイトルとの関連も全く不明だが、何れにせよドラマティックでカッコ良かったのがこの曲の単刀直入な印象。2コーラス目に移行する直前、ピニャテッリの8分割りのベースラインから女性ヴォイスに移行する辺りでは"PROFONDO ROSSO"収録の"Wild Session"をとっさに連想。モランテのソロが炸裂する2コーラス目ではエマーソンのような鍵盤サウンドも飛び出す。俄然盛り上がるクライマックスは正しく70s。いきなり終わってしまう最後の最後では肩透かしを食らったような気にも。
5. JAPANESE AIR (Pignatelli) 6:58

これは、クラウス・シュルツやタンジェリン、ヴァンゲリスなどの70−80年代シンセムーヴメントのサウンド。和製ペンタの音階が飛び出す訳でもなく、日本人としてはタイトルにもピンと来なかったりするが、何れにせよモランテのソロが炸裂する終盤では劇的に盛り上がる。ピニャテッリのイメージする日本とはここまで爽やかなイメージなのかと何気に興味深い1曲だが、当のピニャテッリのバランスは何故か控えめ。
6. SEQUENTIAL IDEAS (Pignatelli-Morante) 5:56

イケイケ感覚のビートはバブル景気を思い出したりもするが、エイドリアン・ブリューのようなサウンドが飛び出す辺りでは、"Sleepless"を始めとする80sクリムゾンを連想。ビートが変わる中間部のブラスサウンドも正しく80s。元々の嗜好性がポップ路線だった事は各種バイオなどでも紹介済みのピニャテッリだが、ジャコに触発された時代を経てDTMにもいち早く着手するなど時代感覚に優れていた事も周知の所。プロジェクトの立ち上げ当初は、ピニャテッリの唯一の持ち曲だったと云うこのナンバーだが、ついては、ピニャテッリにとっての最も刺激的だった時代が窺い知れる1曲だったような気も。
7. LOST IN THE UNIVERSE (Morante-Pignatelli) 5:20

ペーソスたっぷりのテーマからいきなり始まるこの曲、メロウとハードが交差する展開は、正しく今時のハード系バンドのメロウチャネルな音。と云うより、ドリシアの70sプログレのカヴァーとは逆のパターンで、70sプログレの旗手が今時のサウンドをカヴァーしているような感じ。ハードなパートでのモード的な鍵盤ソロや最終コーラスでのモランテのギター、タイトルのイメージもそのままの幽玄なクライマックスなど聴き所も多いドラマティックな1曲には違いないが、それにしても、"AMO NON AMO"の"Maniera"がハード系最右翼のナンバーだった70年代のゴブリンではこのサウンドはあり得なかった。まぁ、元々がコテコテのハード路線も様になるような器用な人ばかりなんだけど。
8. MAGIC THRILLER (Morante-Pignatelli-Guarini) 4:56

アクセントを3拍目に置くスローな8ビートを16分割にするスリリングなメインモチーフの間に、タイトな8ビート+アコピの即興を挟むシンプルな構成だが、その実、かなり劇的でドラマティックな印象。と云うか、大音量で聴いてみればこれが結構な迫力だった。クライマックスも俄然盛り上がるが、ここでとっさに思い出したのが日本のバンド"Vienna"。鍵盤奏者の独壇場となる1曲目とこの最終曲の最終盤だけをピックアップすれば、"Vienna"の2nd"Step Into"の頭とケツのイメージそのまま。まぁ、そんな空耳のような話はさて置き、ドラフトの段階では"Thriller"と云うタイトルだったこの曲、さすがのそのままではと云う事で"Magic Thriller"と題されているが、そんなタイトルの通り、劇的なイリュージョンのBGMにもピッタリの内容。ライヴでもぜひ聴いてみたい1曲。
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