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NON HO SONNO Original Title
NON HO SONNO
Japanese Title
沈黙
Artist
GOBLIN
Release Year
2001
Personnel
AGOSTINO MARANGOLO: Drums
MASSIMO MORANTE: Electric & Acoustic Guitars
FABIO PIGNATELLI: Bass & Computer Programming
CLAUDIO SIMONETTI: Keyboards & Computer Programming
Thanks to the special featuring:
VESNA DUGANOVA: Soprano Vocal on tr.03
ANTONIO MARANGOLO: Sax on tr.05
Label(s)
Cinevox (Italy), King (Japan)
"Argento & Goblin finally back again together"
All Songs Composed, Arranged and Produced by GOBLIN
Recorded and mixed at: Acquario Studio - Roma
DHS Studio - Roma by CLAUDIO SIMONETTI and FABIO PIGNATELLI
AGOSTINO MARANGOLO plays Pearl Drums and Sabian Cymbals (FBT)
FABIO PIGNATELLI plays his own payed bass
CLAUDIO SIMONETTI plays a lot of payed keyboards
MASSIMO MORANTE plays a Morante Special Model Guitar
Introduction
アルジェントが往年のジャーロに回帰した事を公言する中、あの往年のカルテットも再集結した事で話題を集めた「スリープレス」だが、何より意外だったのはその反響が予想以上の規模だった事。本国のイタリアはもとより、英米でもプレス会見やプレミアイベントが行われていたが、この様相には世界一の潜在数とも言われる日本のファンも驚かされたはず。80年代以降の監督作品では半ば「マニア」の為の存在だったアルジェントだが、あの「ゴブリン」が往年の面子でジョイントするとここまで違うものなのかと云う感じで。そんな世間での注目度にはバンドの面子も驚いていたはずだが、何れにせよ、どれだけのモチベーションだったかと云う事もサウンドを聞けば一発で判る。
核となるモチーフが6曲目までに収録される中、劇中で使用されるトラックを7曲目以降に収録したサントラだが、その内容は70年代のサントラワークにも匹敵。と云うか、種々の機材も格段に進化を遂げた昨今の仕事とアナログ時代の仕事は比較するのもナンセンスだが、要は、往年のポテンシャルもここでは充分に発揮されていたと云う話。端的に云ってしまえば、僅か6曲分の仕事ながらも、タイトルそれぞれの充実度が凄い。1〜6曲目までのオリジナルモチーフが随所で飛び出す7曲目以降だが、これも例えて云えば、全6曲のオリジナル盤サントラにフィルムヴァージョンのボーナスが追加されたようなノリ。個人的には、全6曲の「オリジナルアルバム」と云う感覚で楽しんでいる。
"Argento & Goblin finally back again together"と云う仰々しいテロップが冒頭を飾るPVは、輸入リマスター盤「マークの幻想の旅」に収録されているが、印象的だったのは、そのインタヴュー映像でも明らかだったシモネッティと他のメンバーの「ゴブリン」と云うユニットに於ける温度差。デモニアの活動で幅広い年齢層にアピールするシモネッティが今更と思うのも当たり前の事だが、やはりこの面々での仕事には代え難い魅力がある事も確か。後年、シモネッティを除く面々とグアリニが"BACK TO THE GOBLIN 2005"で復活を遂げているが、そんな新たな動向を考慮すれば、シモネッティゴブリンがリンクするのも恐らくはこのサントラが最後。と云うより、世紀を超えて往年の面子が集結しただけでも半ば奇跡的。"La terza madre"では再集結の期待も高まったのだが。
Track Listings
01. NON HO SONNO 沈黙 4:05

ディストーション全開のモランテは往年のパワーも全開。シモネッティの弾くメロは、往年の名曲群ではイントロで用いていたアタック系鍵盤でのモノフォニックなリフをテーマ部分に持って来たと云う感じ。続くチャーチのサウンドも往年の名曲ではお馴染みの音色。ついては、アルジェントとのコラボが復活する中、ファン垂涎のエッセンスを復活させたのがこのテーマ曲。イントロでの半拍分のギミックはあるものの、楽曲自体はこの上なくシンプルなアンサンブル。スローなビートをたっぷりアーティキュレイトするマランゴーロも落ち着いた感じだが、テーマがリプライズする直前の3/8拍子のパート終盤では、クラッシュの切れ味を寸鉄で披露。大方のファンも満足するトップナンバーだったのではないだろうか。それにしても「沈黙」と云う邦題は微妙。「スリープレス」と云うフィルム邦題のままで良かったと思うのだが。
02. KILLER ON THE TRAIN 列車の中の殺戮者 5:55

サンプリングされた弦楽の音色が只々ゴージャス。当然、その印象は70年代とは比較にならず。タイコのキット以外にフィーチャーされるパーカッシヴなサウンドや、スリリングなギターのリフも効いているが、何より出色だったのは、アンサンブルでは16を刻むものの、基本8のスローなビートを基調にしている辺り。この曲のテーマと云うかプロットはいわゆる電車なので。凡庸な発想ではミドルでの8ビートや、スローでも16のハットを刻むようなアレンジになる所だが、ここでのスリリングなアレンジは当たり前のように流石。2小節毎に入る鍵盤の音色も電車っぽい。
03. ENDLESS LOVE エンドレス・ラヴ 4:36

ライオネル・リッチー+ジェニファー・ウォーンズを髣髴とさせるタイトルの通り、リリカルかつ劇的なバラード。ギターソロと云うよりギターによるテーマコーラスのパートでは俄然盛り上がるが、その直前2拍分のアカデミックなコード展開をピニャテッリ1人で担う洗練されたアレンジも出色。ドゥガノヴァ女史の客演ソプラノもイイ感じ。メロウなイメージを最後まで貫くアルバム中でも希少な1曲。
04. ARPEGGIO - END TITLE アルペジオ (エンド・タイトル) 4:18

7/8と4/4を繰り返す拍子は「ローラー」を彷彿とさせるが、壮大かつ含みを残すようなテーマパートの帰結部分が何より耳に残る1曲。ディストーション全開の攻撃的なイントロもかなりイイ。そのモランテは、中盤から終盤に掛けてはエイドリアン・ブリューのようなサウンドも披露。それにしてもこの内容にして「アルペジオ」と云うタイトルもかなり淡白。スコア提出の締切りが迫ってたのか?
05. ULISSE オデュッセウス 4:05

泣きのギターインストかと思いきや展開もコロコロ変わるドラマティックな1曲。客演のアントニオも独壇場のプレイを披露。一筋縄では行かないドラマティックな構成はサントラならではだが、序盤から続くメロウな情景も終盤では一変、スクリプトのシビアな世界に引き戻される。僅か4分の楽曲ながらもアカデミックなポテンシャルが凝縮された珠玉の内容。木管+ギター+鍵盤のユニゾンに入る直前のアントニオのソロのパートには鳥肌が立つ。ちなみに終盤のモチーフは、1曲目の中間部、10曲目の序盤などでもお馴染みの6/8モチーフの4/4変奏。

オデュッセウス」と云う邦題は、トロイア戦争当時のイタカの王「オデュッセウスOdysseus)」→ラテン語で訛れば「ウリュッセウス(Ulysseus)」→英語風に云えば「ユリシーズ(Ulysses)」→さらに伊語で綴れば原題の"Ulisse"と云う流れ。ちなみに、苦節の長旅を表す"Odyssey"と云う単語もオデュッセウスOdysseus)に因んだものらしいが、ついては、偏執的な連続殺人を描く本編との関連も、幼くして母親の殺害現場に居合わせた主人公が幾年もの歳月を経て真相に辿り着くと云うオチだったのかも。何れにせよ、サントラ中盤のポジションにヒッソリ収録するにはもったいない名曲ですね。
06. DEATH FARM デス・ファーム 4:07

6/8の幽玄なイントロパート、ソリッドなユニゾンからモランテのアシッドなソロに移行する中盤のパート、へヴィーなギターとタイコのシンコペリフを皮切りにヤンス・ヨハンセンのような鍵盤ソロも飛び出す怒涛の最終パートと3部構成で聴かせるアルバムでも目玉の1曲。と云うか、マジで嬉しかったこの曲、何処を切ってもカッコイイ。タイコの見せ場も少ないアルバムだけにここでのマランゴーロは一際ヴィヴィッド。イントロと中間部を網羅するクワイヤも往年の雰囲気充分。チェンバロ風鍵盤のアルペジオも往年のホラー映画のようでイイ感じ。
Movie soundtracks
07. The Death Farm Animals: THE PIG 4:55

「アニマルズ」と云えば70年代のフロイドの名盤だが、犬も羊も登場しないこちらの場合は「死のアニマルズ」。正確に言えば、死の農場で飼われている動物たちだが、映画作品の方ではややピント外れな印象のこのモチーフ、スクリプトとは切り離して独自の鑑賞スタンスで楽しんだ方が良いのかも。トップバッターは、フロイドとも唯一共通するキャラのブタ。ただ、こちら場合はブタが空を飛べるような壮大なプロットではなく、2曲目の"Killer on the Train"のいわゆる変奏曲。スクリプトで言えば、あの絵本のブタの段落での殺人が列車での殺人だったと云う流れ。サスペリア的なスキャットも印象的。
08. The Death Farm Animals: THE CAT 3:14

ディスコの女性従業員が惨殺されるシーンの挿入曲。絵本の猫=猫系フェロモンを放つ女性と云うノリ。2曲目"Killer on the Train"からタイコのトラックを除くシークエンストラックや4曲目"Arpeggio"の鍵盤トラックも登場。終盤、ストリングスをかき鳴らすようなフレーズやオルガン+クワイヤのサウンドでは「サスペリア」の片鱗も。
09. The Death Farm Animals: THE SWAN 白鳥 1:37

バレリーナが惨殺されるシーンの挿入曲。絵本の白鳥=プリマドンナと云うノリ。1曲目のヴァリエーション。ストリングスをかき鳴らすフレーズも再び登場。最終盤ではローランド系鍵盤でもお馴染みのプリセット音もかすかに聞こえる。
10. The Death Farm Animals: THE RABBIT 3:12

帰宅女性が惨殺されるシーンの挿入曲。絵本のウサギ=足早に逃げる女性と云うノリ。1曲目の中間部、6曲目の序盤などでもお馴染みの6/8モチーフの4/4変奏。ちなみに5曲目の終盤も同一モチーフの4/4変奏。ストリングスをかき鳴らすフレーズも三度登場。終盤のモチーフは6曲目「デス・ファーム」の最終パートの変奏。鍵盤やギターのソロはフィーチャーされず。挿入部のマランゴーロのパラディドルも6曲目とは全く違うが、モチーフそのもののカッコ良さは何ら変わらず。
11. INQUIRIES 調査 1:38

5曲目「オデュッセウス」の変奏。リリカルなイントロ+ギターテーマのパートだけを抽出する中、モランテがエレキからアコギに持ち替えた1曲。劇中では、不幸な過去を背負う主人公のペーソスを浮き彫りにする場面で登場。
12. ASSOCIATED DEAD 死へのいざない 3:59

4曲目「アルペジオ」の変奏。8分割でのベタなタイコのコンビネーションはアルバムでは初モノ。元曲のタイトルにもされた「アルペジオ」のフレーズは終盤で登場。
13. FINAL WHITE WEEK ファイナル・ホワイト・ウイーク 4:48

1曲目や6曲目でもお馴染みの6/8モチーフの4/4変奏だった10曲目「」の別ヴァリエーションのようなナンバー。如何にも劇中スコアと云う感じ。エンディングのオルガン+クワイヤのカデンツは8曲目の「」と全く同じ。この曲、空白の1週間を巡るスクリプトのイメージスコアなのかもしれないが、それにしても「ファイナル・ホワイト・ウイーク」と云うタイトルにはチョットやそっとではお目にかかれないはず。
14. NON HO SONNO - MAIN TITLE 沈黙 (エンド・タイトル) 1:59

1曲目からテーマのメロを取り去った変奏。エレピ系のトラックを抜いただけのようにも思えるが、実はパフォーマンスも全く違う。6/8モチーフをどうしても挿入したかった意図は判るものの、アブリッジする形で強引に終わるエンディングはやや微妙。ただ、映画の製作側による強引な編集でぶつ切りにされたスコアを聞かされるよりは全然マシ。
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