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GOBLIN - PATRICK (2001 edition) Soundtrack
PATRICK (DVD Japan)
Patrick Original Title
PATRICK
Japanese Title
パトリック
Artist
GOBLIN
Release Year
1979
Personnel
ANTONIO MARANGOLO: Keyboards
AGOSTINO MARANGOLO:
Drums, Percussion
FABIO PIGNATELLI: Bass, Acoustic Guitar
CARLO PENNISI: Guitars
MAURIZIO GUARINI: Keyboards
Label(s)
Cinevox (Italy), SLC (Japan)
musiche composte ed eseguite dai GOBLIN
Introduction
シモネッティがバンドを去る中、アントニオグアリニを迎えてのサントラ第1弾。作曲から鍵盤の演奏までを手掛けるアントニオは、全面的なバックアップと云う形での参加。友人として参加したと語るグアリニは、コラボレーションのような形でのジョイント。全タイトルの作曲は、ピニャテッリマランゴーロ(兄弟のどちらなのかは不明)+ペンニージの3人。ちなみに、プロデューサーのジャンカルロ・メオとの出会いを経て"EASY GOING"での活動を開始していたシモネッティが渡米したのもこの頃。
アルバムの内容は、オージー映画「パトリック」のイタリア公開版サントラとして録音された新曲8曲と過去の楽曲2曲をジョイント。完成済のフィルムを参照にしての録音だった為か、音楽的と云うより写実的なアプローチの楽曲が揃い踏み。絵コンテなどのイメージモチーフを漠然と参照にするような場合、出来上がる楽曲には楽典的な定石などもフツーに残されるが、ここでのナンバーは明らかに別モノ。楽曲だけで楽しむにはややハードな内容のサントラだが、邦版DVD収録のイタリア公開版映像を見た限りでは、サントラワークとしてポテンシャルはかなりのもの。
オリジナルの全8トラック中、独立するモチーフは6つ。と云うより、アルバム未収録分を含めれば更に増大するモチーフの数々だが、この辺りも"PROFONDO ROSSO"や"SUSPIRIA"と比較すれば何気に豪華。キャリアの中では地味な印象のアルバムながらも、過去のアルバムでは堪能出来なかった初モノ路線の"Metamorfosi"や、劇中ではオープニングを飾る印象的なバラードナンバー"Visioni"、アカデミックなアプローチの"Bagliore di Luce"、スリリングな"Follie"など聴き所も結構多い。
Track Listings
Side A
1. PATRICK (Marangolo-Pignatelli-Pennisi) 4:18

神経を逆撫でされる蚊の鳴くようなノイズが良くも悪くも印象的。キックとベースを3拍目のアクセントにするフツーの4/4のようにも聴こえる序盤だが、途中で再開する16分刻みのハットを基準にカウントすれば、次のキックとベースのアクセントは4拍目の裏。キックが4分刻みになる辺りで半拍ズレると云う事は、フツーの4/4ではなくブリッジの小節も挿入された変拍子だったと云う事だが、要はそんな拍子の構成なども、8分割りになるパートで大団円を迎える為のギミック。そんな構成などはさて置き、何より注視させられたのは、アンサンブルとしての遊びが全く無い事。いわゆるリフレイン的なプレイが一切ない。漠然とした絵コンテなどを参照にすれば、即興的なリフレインの一つや二つは当たり前のように挿入されるが、映像イメージの具現化を試みるここでは皆無だったと云う事。アルバムと云うより、この仕事での方向性が如実に示唆されている。ちなみにこの曲、映像タイトルと同名のトップナンバーだが、イタリア公開版映像で冒頭テーマとして使用されるのは、4曲目の"Visioni"。このトラックが劇中で挿入されるのは、寝たきりのパトリックに対するフラッシュライトでの反応テストを試みるシーン。
2. TRANSMUTE (Marangolo-Pignatelli-Pennisi) 2:25

7/4のエキゾチックなナンバー。ピニャテッリのスラップも印象的な曲だが、ここでもリフレイン的な遊びは皆無。分散フレーズに終始する鍵盤はもとより、ペンニージのギターも1~2小節に1回の割合となるストロークのみ。マランゴーロもハットワークに専念(リム的なカウントはオーヴァーダブ)。と云うか、オカズはおろか一度でもタムを触ったら罰金取られそうな緊張感。
3. BAGLIORE DI LUCE (Marangolo-Pignatelli-Pennisi) 2:30

トライアングルによる4分割カウントと、その2拍3連割を4分カウントにするピニャテッリのモチーフがパラレルに展開するナンバー。アカデミックなポテンシャルは充分に伝わるが、このトライアングルといい1曲目の蚊の鳴くようなノイズといいとにかく耳に障るサウンドが特徴的なアルバムですね。
4. VISIONI (Marangolo-Pignatelli-Pennisi) 2:21

映像ではオープニングを飾るナンバー。サビに当る2番目のメロはフツーの4/4だが、イントロから登場する7/8と4/4の循環リフを背景にする最初のメロのパートは、ポリフォニックな拍子のギミックとしてはかなり上質。亭主とは別居中、職もなかった女性主人公のペーソスを如実に物語る佳曲。鍵盤パートは、マイルドなモノシンセのテーマリフとエキゾチックなサウンドの分散リフが好対照。セカンドコーラスの手前、場違いのようにも思えるけたたましいティンパニは、映像を飾るタイトルロゴの為に用意されたお約束的なモチーフ。
5. SNIP SNAP (Morante-Pignatelli-Simonetti) 3:37

76年のインストアルバム「ローラー」の3曲目。B面5曲目の"YELL"と同様、その心は、アルバムのスペースを埋める為に他ならないが、ここは百歩譲っても「蛇の目覚め」とでも云いたい所。ただ如何せん、「蛇の目覚め」はシモネッティのオリジナルで独壇場。となれば、ピニャテッリグアリニの両名がクレジットに名を連ねる「ドクター・フランケンシュタイン」と云う選択肢もあったはずだが、それでは他のナンバーのインパクトも皆無に。そもそも、この「スニップ・スナップ」と云うナンバーは、ファンクに傾倒していたと云うピニャテッリがイニシアティヴを握っていた曲。そんな事情を考慮すれば、致し方なかったと云う事なのかも。ローズのソロもグアリニだった訳ですしね。
Side B
1. METAMORFOSI (Marangolo-Pignatelli-Pennisi) 2:18

劇中ではエンドクレジットで挿入されるナンバー。ヴァンゲリスのようなシンセサウンドにペンニージのアルペジオとピニャテッリのエキゾチックなベースラインをミックスした曲だが、思えば、この手のナンバーはゴブリンのキャリアでも初モノ。そんな母体のサウンドにリンクさせようと鋭角に音作りされたマランゴーロのコンガも面白い。と云うか、やはり、耳に障るようなトレブル音域が真骨頂のアルバムなのかなと云う感じ。
2. FOLLIE (Marangolo-Pignatelli-Pennisi) 3:47

主人公の敵役となる陰険な婦長の最期のシーンを飾るナンバー。16分割のトライアングルとディシプリン時代のクリムゾンのようなギターリフ、ベースとタイコの劇的なアクセントが真骨頂の曲だが、楽曲自体はフツーの4/4。ここでのトライアングルもまたまた耳に障るサウンドだったりするが、何れにせよこれは、アルバムでも最もスリリングなナンバー。
3. VIBRAZIONI (Marangolo-Pignatelli-Pennisi) 3:16

1曲目のヴァリエーション。能楽のようなポリシンセは健在だが、蚊の鳴くようなサウンドは登場せず。また、8分割になる直前でのAm9とAm9(11)のギターリフが1曲目より1回多い。ついては、パトリックに対するフラッシュライトでの反応テストを試みるシーンで挿入されるのは、こちらではなく本家ヴァージョンの1曲目の方。
4. METAMORFOSI 2a parte (Marangolo-Pignatelli-Pennisi) 2:31

"Metamorfosi"のヴァリエーション。インテンポに終始する本家ヴァージョンとはその印象も当たり前のように違う。本家ヴァージョンではコンガをプレイしていたマランゴーロは、ここではシンバルワークに様変わり。ピニャテッリのエキゾチックなベースラインは、終盤、ティンパニとのユニゾンでようやく登場。
5. YELL (Marangolo-Pignatelli) 3:38

A面5曲目の"Snip Snap"と同様、アルバムのスペースを埋める為に挿入されたトラック。アルバムのコンセプトにも何気にリンクするようなこの曲は、イタリアTVシリーズ"Sette storie per non dormire"のテーマ曲。録音時期は、"AMO NON AMO"に取り掛かる直前の78年。全面的にフィーチャーされる鍵盤はアゴスティーノの兄アントニオのプレイ。移調を繰り返す中、クワイヤ音色のメロトロンや短3度で行き来する無機質なシンセが真骨頂の曲。イントロで登場するオルガンの分散リフも絶品。
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