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GOBLIN - PATRICK (1979) Soundtrack
PATRICK (DVD Japan)
Patrick Original Title
PATRICK
Japanese Title
none
Artist
GOBLIN
Release Year
1979
(release: 2001)
Personnel
ANTONIO MARANGOLO: Keyboards
AGOSTINO MARANGOLO: Drums, Percussion
FABIO PIGNATELLI: Bass, Acoustic Guitar
CARLO PENNISI: Guitars
MAURIZIO GUARINI: Keyboards
Label(s)
Cinevox (Italy)
Music composed, arranged and performed by Marangolo, Pennisi, Pignatelli
All tracks are published by Bixio Cemsa/Radio Film Musica
Introduction
95年の"PROFONDO ROSSO"から順次リリースされて来た完全版シリーズのトリを飾ったタイトル。ちなみに、マルティーノペンニージが参加するリブラの"SCHOCK"完全版がリリースされるのは翌年の02年。ファンの間でも地味な評価が多い中、その実、充実した楽曲も揃い踏みの79年度オリジナル盤だが、全10曲の未発表トラックが追加された本タイトルもファン垂涎の内容。10,11,13,16曲目は、取り分け貴重。ちなみに、オリジナル盤ではカップリング的に収録されていた"YELL"は未収録。

以下のイントロダクションは、オリジナル盤のページと同じ内容。
シモネッティがバンドを去る中、アントニオグアリニを迎えてのサントラ第1弾。作曲から鍵盤の演奏までを手掛けるアントニオは、全面的なバックアップと云う形での参加。友人として参加したと語るグアリニは、コラボレーションのような形でのジョイント。全タイトルの作曲は、ピニャテッリマランゴーロ(兄弟のどちらなのかは不明)+ペンニージの3人。ちなみに、プロデューサーのジャンカルロ・メオとの出会いを経て"EASY GOING"での活動を開始していたシモネッティが渡米したのもこの頃。
アルバムの内容は、オージー映画「パトリック」のイタリア公開版サントラとして録音された新曲8曲と過去の楽曲2曲をジョイント。完成済のフィルムを参照にしての録音だった為か、音楽的と云うより写実的なアプローチの楽曲が揃い踏み。絵コンテなどのイメージモチーフを漠然と参照にするような場合、出来上がる楽曲には楽典的な定石などもフツーに残されるが、ここでのナンバーは明らかに別モノ。楽曲だけで楽しむにはややハードな内容のサントラだが、邦版DVD収録のイタリア公開版映像を見た限りでは、サントラワークとしてポテンシャルはかなりのもの。
オリジナルの全8トラック中、独立するモチーフは6つ。と云うより、アルバム未収録分を含めれば更に増大するモチーフの数々だが、この辺りも"PROFONDO ROSSO"や"SUSPIRIA"と比較すれば何気に豪華。キャリアの中では地味な印象のアルバムながらも、過去のアルバムでは堪能出来なかった初モノ路線の"Metamorfosi"や、劇中ではオープニングを飾る印象的なバラードナンバー"Visioni"、アカデミックなアプローチの"Bagliore di Luce"、スリリングな"Follie"など聴き所も結構多い。
Track Listings
01. PATRICK 4:18

神経を逆撫でされる蚊の鳴くようなノイズが良くも悪くも印象的。キックとベースを3拍目のアクセントにするフツーの4/4のようにも聴こえる序盤だが、途中で再開する16分刻みのハットを基準にカウントすれば、次のキックとベースのアクセントは4拍目の裏。キックが4分刻みになる辺りで半拍ズレると云う事は、フツーの4/4ではなくブリッジの小節も挿入された変拍子だったと云う事だが、要はそんな拍子の構成なども、8分割りになるパートで大団円を迎える為のギミック。そんな構成などはさて置き、何より注視させられたのは、アンサンブルとしての遊びが全く無い事。いわゆるリフレイン的なプレイが一切ない。漠然とした絵コンテなどを参照にすれば、即興的なリフレインの一つや二つは当たり前のように挿入されるが、映像イメージの具現化を試みるここでは皆無だったと云う事。アルバムと云うより、この仕事での方向性が如実に示唆されている。ちなみにこの曲、映像タイトルと同名のトップナンバーだが、イタリア公開版映像で冒頭テーマとして使用されるのは、4曲目の"Visioni"。このトラックが劇中で挿入されるのは、寝たきりのパトリックに対するフラッシュライトでの反応テストを試みるシーン。
02. TRANSMUTE 2:25

7/4のエキゾチックなナンバー。ピニャテッリのスラップも印象的な曲だが、ここでもリフレイン的な遊びは皆無。分散フレーズに終始する鍵盤はもとより、ペンニージのギターも1~2小節に1回の割合となるストロークのみ。マランゴーロもハットワークに専念(リム的なカウントはオーヴァーダブ)。と云うか、オカズはおろか一度でもタムを触ったら罰金取られそうな緊張感。
03. BAGLIORE DI LUCE 2:30

トライアングルによる4分割カウントと、その2拍3連割を4分カウントにするピニャテッリのモチーフがパラレルに展開するナンバー。アカデミックなポテンシャルは充分に伝わるが、このトライアングルといい1曲目の蚊の鳴くようなノイズといいとにかく耳に障るサウンドが特徴的なアルバムですね。
04. VISIONI 2:21

映像ではオープニングを飾るナンバー。サビに当る2番目のメロはフツーの4/4だが、イントロから登場する7/8と4/4の循環リフを背景にする最初のメロのパートは、ポリフォニックな拍子のギミックとしてはかなり上質。亭主とは別居中、職もなかった女性主人公のペーソスを如実に物語る佳曲。鍵盤パートは、マイルドなモノシンセのテーマリフとエキゾチックなサウンドの分散リフが好対照。セカンドコーラスの手前、場違いのようにも思えるけたたましいティンパニは、映像を飾るタイトルロゴの為に用意されたお約束的なモチーフ。
05. SNIP SNAP (Morante-Pignatelli-Simonetti) 3:37

76年のインストアルバム「ローラー」の3曲目。B面5曲目の"YELL"と同様、その心は、アルバムのスペースを埋める為に他ならないが、ここは百歩譲っても「蛇の目覚め」とでも云いたい所。ただ如何せん、「蛇の目覚め」はシモネッティのオリジナルで独壇場。となれば、ピニャテッリグアリニの両名がクレジットに名を連ねる「ドクター・フランケンシュタイン」と云う選択肢もあったはずだが、それでは他のナンバーのインパクトも皆無に。そもそも、この「スニップ・スナップ」と云うナンバーは、ファンクに傾倒していたと云うピニャテッリがイニシアティヴを握っていた曲。そんな事情を考慮すれば、致し方なかったと云う事なのかも。ローズのソロもグアリニだった訳ですしね。
06. METAMORFOSI 2:15

劇中ではエンドクレジットで挿入されるナンバー。ヴァンゲリスのようなシンセサウンドにペンニージのアルペジオとピニャテッリのエキゾチックなベースラインをミックスした曲だが、思えば、この手のナンバーはゴブリンのキャリアでも初モノ。そんな母体のサウンドにリンクさせようと鋭角に音作りされたマランゴーロのコンガも面白い。と云うか、やはり、耳に障るようなトレブル音域が真骨頂のアルバムなのかなと云う感じ。
07. FOLLIE 3:45

主人公の敵役となる陰険な婦長の最期のシーンを飾るナンバー。16分割のトライアングルとディシプリン時代のクリムゾンみたいなギターリフ、ベースとタイコの劇的なアクセントが真骨頂の曲だが、楽曲自体はフツーの4/4。ここでのトライアングルもまたまた耳に障るサウンドだったりするが、何れにせよ、アルバムでは最もスリリングなナンバー。
08. VIBRAZIONI 3:13

1曲目のヴァリエーション。能楽のようなポリシンセは健在だが、蚊の鳴くようなサウンドは登場せず。また、8分割になる直前でのAm9とAm9(11)のギターリフが1曲目より1回多い。ついては、パトリックに対するフラッシュライトでの反応テストを試みるシーンで挿入されるのは、こちらではなく本家ヴァージョンの1曲目の方。
09. METAMORFOSI 2a parte 2:32

"Metamorfosi"のヴァリエーション。インテンポに終始する本家ヴァージョンとはその印象も当たり前のように違う。本家ヴァージョンではコンガをプレイしていたマランゴーロは、ここではシンバルワークに様変わり。ピニャテッリのエキゾチックなベースラインは、終盤、ティンパニとのユニゾンでようやく登場。
10. TRANSMUTE (previously unreleased) 4:12

ここからが完全版のボーナス。タイトルは"Transmute"だが、これはオープニングテーマとして使用される4曲目"Visioni"のヴァリエーション。4曲目の"Visioni"では、最初のメロのパートで7/8と4/4の循環リフをポリフォニックな拍子のギミックにしていたが、ここでは7/8のリフと4/4のメロのパートが完全に独立。中盤以降は、7/8のリフのさまざまなヴァリエーションもフィーチャーされる。これはかなり貴重なボーナス。
11. VISIONI (previously unreleased) 1:43

タイトルの通り4曲目のヴァリエーション。ピアノとギターのデュオによるシンプルなアレンジ。フツーに貴重なボーナス。
12. METAMORFOSI (previously unreleased) 3:11

フィルムのエンディングに挿入される6曲目の公式トラックに約1分間の別ミキシングを加えたトラック。
13. PATRICK (previously unreleased) 3:49

トラック名は"Patrick"ながらも、これは"Metamorfosi"のヴァリエーション。9曲目の"2a parte"の"extended version"と云う感じ。これも貴重なボーナス。
14. TRANSMUTE (previously unreleased) 1:36

基本的には2曲目と同じ録音。2曲目の録音をアブリッジしたトラック。
15. BAGLIORE DI LUCE (previously unreleased) 1:29

基本的には3曲目と同じ録音。3曲目との違いは、ピニャテッリがアウトする後半のパートが割愛されている事。収録レベルもやや高い。
16. PATRICK (previously unreleased) 1:24

オリジナルアルバムには収録されていなかった未発表モチーフ。クラウス・シュルツやヴァンゲリスのようなシンセの多重録音ナンバー。劇中では、ヒロインに言い寄る男性医師がプールで溺れそうになるシーンで登場。ちなみにこれは、ブルーノ・マッテイ監督の「呪われた修道院」でも使用されるトラック。
17. PATRICK (previously unreleased) 3:01

耳に触るサウンドをのっけからフィーチャーする絵画的な楽曲ながらも、超スローなビートも存在。ペンニージのヴォリューム奏法が印象的。
18. PATRICK (previously unreleased) 0:56

シンセ1台によるSE的なトラック。
19. PATRICK (Finale) (previously unreleased) 0:43

ヴァンゲリスの「ブレードランナー」を髣髴とさせるサウンドだが、これは"Visioni"のヴァリエーション。17曲目と同様、ペンニージのヴォリューム奏法が鍵を握る1曲。
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