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LIBRA (1975) (US/Motown)
LIBRA - MUSICA & PAROLE Original Title
MUSICA & PAROLE
Japanese Title
none
Artist
LIBRA
Release Year
1975
Personnel
SANDRO CENTOFANTI: Moog Synthesizer, Hammond C3, Honer Clavinet, Fender Rhodes piano, piano a puntine, cowbell
NICOLA DI STASO: chitarra solista, pedali, voce
FEDERICO D'ANDREA: 6/12 corde acustica & elettrica, voce solista & boogie
DINO CAPPA: basso & voce
DAVID WALTER: batteria & percussioni
Label(s)
BMG Ricordi (Italy)
Produzione diretta da DANNY B. BESQUET e CLAUDIO FABI
Testi originali inglesi & musica: F. D'ANDREA
Arrangiamenti: LIBRA
Registrazioni effettuate presso gli Studi Ricordi, Milano - novembre 74
Tecnico del suono: GAETANO RIA
Introduction
リブラといえば、"PROFONDO ROSSO"の録音セッションの後、ゴブリンを脱退したマルティーノが新たに乗り出したパーマネントバンドと云うイメージもあるが、その実、このファーストの録音はマルティーノゴブリンにジョイントする以前の74年11月。しかもタイコは、ウォルターはウォルターでもウォルター・マルティーノではなく、デイヴィッド・A.ウォルターと云う別人。ついては、ゴブリン関連のディスコグラフィーにリストアップするのもおかしな気がするが、シモネッティとも繋がるディ・スターゾディノ・カッパが名を連ねるこのバンドは、ゴブリン関連の作品でも頻繁に名前が挙がるチェントファンティのリーダーバンド。また、セカンドではマルティーノが参加する中、サントラの"SCHOCK"に至れば、グアリニペンニージもジョイントするとなれば、このファーストだけを除外するのも何気にヘンな話。
バンドの旗揚げは74年のローマ。アレンジ全般など実質的なイニシアティヴを執るチェントファンティ(ex. "Buon Vecchio Charlie")、全ての作曲も手掛けるフロントマンのダンドレア、強力なギタースキルを持つディ・スターゾ、同じく超実力派のディノ・カッパなど、誰が中心人物なのかも計りかねる強烈な陣容だったリブラと云うバンドだが、このファーストのリリースはバンコとの国内ツアーで成功を収めた75年。いわゆるプログレとしての名曲も連なる中、米国マーケットを視野に入れるファンキーなナンバーも盛り込まれた面白い内容だが、何気にスクリプト的なアルバムのコンセプトも恐らくは、一枚岩のテーマに基づいたもの。これは当時のイタリアを席巻していた麻薬汚染をテーマにしたアルバムではないだろうか。主人公の誕生から葛藤の成長期を描くA面、刹那的な快楽を知るB1、ターニングポイントの時期を迎えるB2、最悪の結末を迎えるB3と云う流れのように思えて仕方がない。
タイコのデイヴィッド・ウォルターマルティーノがスイッチする中、約半年に及ぶ米国ツアーでスポット的に知名度を得るバンドだが、その辺りも掛け値なしでの質が伴っていたため。極上のエンタメもひしめく中、ダメなサウンドには見向きもしなかった70年代の米国のオーディエンスだが、ここでのクオリティを目の当たりにすればシビアな米国での成功もフツーに納得させられる。ちなみに、渡米した後にローカルクラブを転々とするバンドは数多くあれど、レコードデビュー出来たのはその僅か一握り。しかも、リブラの場合、2枚のLPをリリースしたのは、デトロイトからLAに拠点を移したあの「モータウン」。これはある意味、英国経由で渡米したPFMを凌ぐ成功だったと云えるはず。前座のステージが大半を占めていた米国での巡業についても、ザッパを筆頭にチューブスやステッペンウルフなどその顔ぶれの凄さは今更云うまでにも及ばぬ所。後の78年、自動車事故で帰らぬ人となったダンドレアだが、バンドを離脱したのは"Winter Day's Nightmare"の録音に入る直前の事。バンドの離脱も今更ながらに悔やまれる。
Track Listings
Side A
1. NATO OGGI 6:16

これは強烈なインパクトの1曲。リリカルな序盤から劇的なアンサンブルに転じる4/4拍子のパート、ディ・スターゾチェントファンティィがソロを交換する7/8拍子のパート、7/8拍子と6/8拍子を交互に繰り返すクライマックスと云う構成だが、中でも中盤の7/8拍子は絶大な緊張感。7拍子と云う循環系の奇数拍子をさらにシンコペするエレベのリフレインがとにかく面白い。左右両チャネルにパンする2パートのアコギのバッキングも絶大な効果。劇的な序盤だけでも充分なインパクトの1曲だが、これは最後の最後まで緊張し通しと云う感じ。アルバムトップのナンバーといえば、70年代のイタロ作品では名曲もズラリと名を連ねるが、そんな中でもこれは最高クラスのインパクト。名曲。
2. a) IL TEMPO E' UN BUON AMICO b) FORSE E' FURIA 9:54

前半は「ハンキー・ドリー」当時のボウイのようなキャッチャーなポップバラードの"Il tempo e' un buon amico"。3分半過ぎのダンドレアのアコギ以降は、さまざまなエッセンスが凝縮された"Forse e' furia"と云う2段構えの内容。"Forse e' furia"の構成は、ダンドレアのアコギを皮切りにディ・スターゾのソロからヴォーカルに移行する7/4拍子のパート、チェントファンティのソロをフィーチャーする4/4拍子のパート、8分割シンコペのヴォーカルパートを挟む7/4拍子のパート、スキャットをフィーチャーする7/4拍子のパート、ディ・スターゾのソロが再び炸裂するクライマックスの4/4と云う内容。テキストに直してもインパクトは皆無だが、その実これはかなりの内容。

中でも、8分割シンコペのヴォーカルパートを挟む7/4拍子の中盤過ぎのパートは出色。如何様な譜割りも可能だと思うが、メロや伴奏のノリで解釈すれば、12/8 + 3/8 + 5/8 + 3/8 + 5/8 = 28/8(4分割に直せば7/4x2小節)と云う内容。実際にはサクッと聴こえるがこれは結構面白い。

チェントファンティディ・スターゾのソロも絶品。音階的にはさほどモードな感覚ではないチェントファンティのソロだが、フレキシブルに顔を出す左手のコードワークはバリバリのテンション感覚。ディ・スターゾのワイルドなソロも鳥肌モノ。ザッパ以下のビッグネームに帯同する後年のキャリアにも頷ける垢抜けた内容。サラッと聴いてしまえば、70年代中期のハード路線のイタロプログのようにも聴こえる1曲だが、その実これはポテンシャルも全くの別モノ。
3. BEYOND THE FENCE 6:31

バリバリファンキーな16ビートナンバー。歌詞も全編が英語。アコピ+クラヴィ+B3+ストリングス系などさまざまな音色も飛び交う鍵盤だが、これがオーヴァーダブなしの生粋のライヴだとすれば、ツイン鍵盤+ギター+エレベ+タイコ+女性クワイヤ+タンバリンを持ったダンドレアと云う大所帯の編成。それにしても、このナンバーやB1終盤のファンキーな内容にはややビックリ。と云うか、モータウンも絶大な人気だった当時は大方の所でも大歓迎されたはず。しかも、75年当時といえばプログレ人気も過渡期だった頃。あのトリアンを始めとする海外の大物も、やがてはディスコ路線に転進する訳なので。その辺りを考慮すれば、これはマーケット戦略も端から明確にする重要な1曲だったのかも。
Side B
1. MUSICA E PAROLE 4:44

翻訳すれば「音楽と言葉」と云うタイトルだが、リリカルな前半とファンキーな後半に分けられる内容は、米盤の"Words and Music"と云う逆さ英訳タイトルのイメージそのまま。それにしてもこれは面白い。ラジオのチャネルを突如変えたようなイメージの1曲。車中でカーラジオを弄繰り回すような映画のワンカットを速攻で連想。
2. PEGNO D'AMORE 8:02

変拍子が交差するドラマティックな1曲。大雑把に言えば、6/8のヴォーカルパートに4/4+3/8でワンセットのインストパートを挟む構成。キャッチャーなヴォーカルパートと硬派なインストパートが昇華する出色の内容。イタロならではのヴォーカルパートはとにかく印象的。インストパートでのスポットでの緊張感も堪らなくイイ。
3. INQUINAMENTO 13:42

当時のプログレならではの10分超の大作。と云うか、14分弱のサイズでは大作とも呼べなかった70年代だが、これは大雑把に3段構えに分けられる意外にサクッとした構成の1曲。リリカルな序盤、へヴィな雰囲気充分の8ビートの中盤、8分割のギターアルペジオを背景に尻上がりにヒートアップする終盤と云う内容。拍子のギミックなども一切登場しない中、サラッと聞き流せばフラットなイメージも受ける1曲だが、その実、中盤+終盤の両パートは絶大な緊張感。ワウ+ディストーションのディ・スターゾのソロはアルバム中でも最高のインパクト。
MUSICA & PAROLE (inner artwork)MUSICA & PAROLE (inner artwork)
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