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KASSO 2 Original Title
KASSO 2
Japanese Title
none
Artist
KASSO
Release Year
1984
Personnel
CLAUDIO SIMONETTI: Various
Label(s)
F1Team (Italy)
Produced by Giancarlo Meo
except A1, A2, B1: Produced by Claudio Simonetti
Recorded and Mixed at Rimini Studio Record
except A1, A2, B1: Recorded and Mixed at Trafalgar Studios Roma-Italy - December 1983
Conducted by M. Flores and G. Meo
Introduction
81年の"KASSO"に続くセカンド。ファーストのようなアコピインストの楽曲が中心ながらも、そのイメージは更にフラットでスレンダー。"Easy Going"のようなアメリカナイズされたネタも飛び出すファーストとは印象もかなり異なる。お馴染みの"Banana"レーベルのリリースではなかった事に加え、情報もノークレジットだったアルバムだが、これも恐らくは一枚岩のコンセプトに基づいたアルバムではなかったため。スペインでリリースされたVictoria盤"Kasso"タイトルは"KASSO 2"ではない)や"I Love The Piano"などの情報によれば、A1"Baby Doll"、A2"I Love The Piano"、B1"Running"の3曲はシモネッティの単独制作で、残る全曲がジャンカルロ・メオの制作との事。作曲者のシモネッティが"Staten Island"や"Dig-It"の制作に関与していないと云うのも微妙にややこしい話だが、何れにせよ、"Staten Island"のニューヴァージョンが楽しめるだけでもファン冥利に尽きると云った所。
ちなみにスペインのVictoria盤の場合、A1"Baby Doll"とB1"Running"が割愛されたラインナップは、ジャンカルロ・メオ仕様の内容。ついては、リミニ・スタジオで行われた録音だった事などもクレジットされているが、それにしても、シモネッティ制作の"I Love The Piano"だけはしっかり収録されていると云うのもフツーに微妙。ただこれも、メオの制作ヴァージョンとシモネッティの制作ヴァージョンが存在していたために、Victoria盤にはメオの制作ヴァージョンが収録された訳だが、本タイトル"KASSO 2"のアルバムカヴァーがノークレジットだったと云うのも、恐らくはこの辺りの複雑な経緯を抱えていた為。ちなみに"Dancing on the Beach"の12インチ盤にカップリングされた"I Love The Piano"は、ロングヴァージョンと"Radio version"の双方共にメオの制作。
作曲や指揮にも関与するM. Floresと云う新たな人脈も登場する中、どちらかと云えばメオが制作の主導権を握っていた辺りについては、最終トラックに"A New Life"が挿入された事でも明らか。ちなみに、"A New Life"の7インチ盤カヴァーに写る人物はジャンカルロ・メオその人。多分。何れにせよ、シモネッティもプレイには全面的に参加する中、制作についてはシモネッティメオのルートに別れていたのがこのセカンドだった訳だが、シモネッティメオが後年の「デモンズ」を始めとするさまざまな作品でも行動を共にする事を考慮すれば、袂を分かつような経緯でもなかった模様。
以上の理由から全体的にはやや散漫な印象も受けるアルバムだが、この手のインスト路線にして半数以上のタイトルが8ビートと云う辺りはなかんずく非凡。凝りに凝ったミキシングなども過去のソロワークを凌駕する内容。翌年以降のソロワークでもお馴染みのサンプラー(Emulator)だが、そのお披露目となったのもこのアルバム辺りからだったのかも。
Track Listings
Side A
1. BABY DOLL (Simonetti) 3:43

81年リリースのファーストA1-3の流れを汲む1曲ながらも、これは16ではなく純然たる8ビート。シャカタクなどのブリットファンクでは定番の女性クワイヤも、ここでは何とサンプラーをフィーチャー。エフェクト処理されたカリビアンなスキャットの冒頭とエンディングなども強烈な個性の一つ。アタックでエレピとアコピのポイントを分けるMIDI鍵盤のソロもかなりイイ。と云うか、この手の路線で僅か8小節に纏めてしまう辺りは、もはや凄味の領域。卓越したスキルと先端の時代感覚が融合するポップインストの重要ナンバー。
2. I LOVE THE PIANO (Simonetti) 4:00

ヴォコーダーのリフレインが特異な1曲だが、これも基本的には1曲目の流れを汲むバリバリのインスト路線。1曲目に引き続き8ビート。Aメロ8小節+Bメロ6小節+ブリッジ4小節と云う1コーラスの構成が特徴的。ついては、1曲目よりサイズもやや長いシモネッティのソロだが、ここでは素晴らしいギターも参戦する。Aメロ8小節のリピート+Bメロ6小節+ブリッジ4小節と云うソロの構成だが、シモネッティのソロで1コーラス目を占めた後、ギターが登場するのはAメロのリピート8小節のパートだけ。この辺りのサビの効いた構成力もポップチャートを狙うインスト楽曲ならではと云った所。これも偏にシモネッティの垢抜けたセンスに他ならない。切れのあるブラスセクションも効果的。ちなみに、このトラックはシモネッティの制作ヴァージョンだが、スペインのVictoria盤や"Dancing on the Beach"の12インチ盤にカップリングされた2つのトラックは、メオ制作の別ヴァージョン。リフレインからアコピのソロまで全ての内容が異なる。
3. DANCING ON THE BEACH (M. Flores) 4:11

タイトルを眺めながら曲を聴けば、人もまばらになる時間帯の浜辺のようなイメージ。シークエンスの構成は、フラットな8ビート+ハンドクラップ+ヴァイブ系のお囃子+緩やかなアタックのシンセブラス系+ストリングスなど。そんなシークエンスに、アコピのハーモナイズメロとシンセブラスのモノフォニックなメロが交差する楽曲は、何気に仄々とした感じ。16小節ワンセットのコーラスがリピートされる中、終盤の2小節は取り分け味わい深い。フラットなシークエンスと手弾きのアコピが不思議なバランスを醸し出す1曲。
4. STATEN ISLAND (Simonetti) 3:35

81年のソロ"CLAUDIO SIMONETTI"収録の名曲中の名曲。収録時間はほぼ同じながらも、これは純然たるセルフカヴァー。ハットが16を刻むオリジナルとは異なる印象のタイコだが、実はタイコを除く他のトラックが新たな録音と云う内容。ハットのチャネルを落としたタイコのトラックを基盤に新たなパフォーマンスを展開する貴重な1曲だが、大きな違いは、原曲ではディ・スターゾがプレイしていたギターのトラックをここではエレピで代用している辺り。Aメロ+サビ+Bメロで1コーラスと云う構成の中、超劇的なBメロに絡む木管サウンドのようなリフレインが登場しない事や、海鳥の鳴き声が挿入されない辺りもオリジナルとは違うが、シモネッティのヴァージョン違いのプレイが何よりの朗報。
5. SOUND OF RIMINI (M. Flores) 4:46

ハットやシンセのシークエンスは16分を刻むものの、これも基本8分割のビート。3曲目にも似たような抑制されたインスト曲。ハーモナイズするアコピがアタッキーなメロを取る辺りも3曲目に似ているが、テーマのBメロで表情がガラリと変わる辺りは、3曲目とはイメージも全く異なる。アコピのテーマに布石を打つイントロのDelay+Reverb処理されたオルガンも面白い。それにしても、ソロなしでも勝負できる辺りはさすが。
Side B
1. RUNNING (Simonetti) 3:42

遂に出たと云う感じのアップテンポの16ビートインスト。翌年の"Cut and Run"のようなスリリングな1曲。"Running"と云うタイトルも何気に同類。サンプラーも登場。オケヒットはなかなかリアル。ついては、翌年の"Cut and Run"で使用される"Emulator II"のお披露目はこのアルバムだったのかも。楽曲の方は、タイトルイメージそのまま。関係ないけど、この数年前にマイケル・ダグラス主演の同名映画がありましたね。
2. DREAM (M. Benelli-M. Nuti) 4:35

グルーヴする8ビートナンバー。タイコとベースが最後尾に位置する中、鍵盤各パートの位置の奥行きがそれぞれに違う面白い1曲。パッと見れば、ジョージ・ウィンストンを連想させる"Dream"と云うタイトルながらも、これは複雑怪奇な夢の世界を描く前衛絵画のようなサウンド。ヴォコーダーの声の主が夢を見ている当事者と云うイメージ。
3. ROUND DANCE (P. Gianolio) 5:46

シークエンスを背景にアコピがメロを奏でるA面路線のインスト。これは基本16分割のビート。キャッチャーで熱っぽいアコピのメロは、"Round Dance"と云うタイトルにもリンク。各コーラス最終盤のリフレインは、ロッキーのテーマのようにも聞こえる。面白かったのは、序盤はシークエンスのようにも聞こえるギターのミュートバッキングが尻上がりに熱くなる辺り。終盤のAメロ部分のコーラスではアコピのソロも登場。
4. DIG-IT (Meo-Wesley-Simonetti) 5:11

前曲の流れを汲む16ビートのインスト。端から熱いイメージの楽曲は、前曲の続編と云う感じ。中盤のアコピのソロは、アルバム中でも最もヒートアップ。アコピとシンセがMIDIでリンクする中、伸びたテープを聞かされているようなその残響処理はかなり特徴的。終盤で登場するクリシェのパートにも意表を突かれる。
5. A NEW LIFE (G. Meo-I. Spagna-P. Gianolio) 4:47

ドラマティックな8ビートヴォーカル曲。イントロやコーラス間でのディストーションギターは、アルバムでも初登場。そもそもが熱いイメージのギターのリフレインも、シンセとのユニゾンでやや異色のサウンドに変貌。80年代中期から後期の高中正義さんのヴォーカル曲や当代の和製AORのようにも聞こえる1曲だが、何れにせよこの手のサウンドは、80年前後のシモネッティのキャリアでは想像も出来なかった路線。ついては、シモネッティがイニシアティヴを執るアルバムではなかった事も明らかに。
KASSO - Baby DollKASSO - RunningKASSO - A New Life / Round Dance
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