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KEITH EMERSON - MURDEROCK Original Title
MURDEROCK
ORIGINAL SOUNDTRACK
Japanese Title
マーダーロック
Artist
KEITH EMERSON
Release Year
1984
Personnel
KEITH EMERSON: Yamaha GX1, Grand, Korg Synths
DEREK WILSON: Drums
MIKE SHEPPARD: Bass, Lead Guitar, Vocals (2)
DOREEN CHANTER: Lead Vocals (2,3,4)
MIKE SEBBAGE: Backing Vocal (4)
Label(s)
Cinevox (Italy), SRC (Japan), Jimco (Japan)
Recorded at The Barn and Ollie Studios, London (1-4),
Sonic Studios, and Trafalgar Recording Studios, Roma (5-9)
Engineered by Michael Shappard
Produced by Keith Emerson and Mike Sheppard
Introduction
ELPの鍵盤奏者キース・エマーソンが手掛けた同名タイトルのサウンドトラック。キースが手掛けたサントラとしては「インフェルノ (1980)」「ナイトホークス (1981)」「Best Revenge (1982)」「幻魔大戦 (1983)」に続く5作目。アルジェント作品の「インフェルノ」、ハリウッドメジャーの「ナイトホークス」、人気アニメの「幻魔大戦」などと比較すれば、やや地味なイメージの劇場未公開作品のサントラだが、3曲の歌モノを含む華やかなラインナップは、キースのサントラでも異色の内容。と云うより、あのキースがここで手掛けていたのは当代ならではのダンスビート。フィルムの鑑賞当時はそれなりの衝撃だった。
その数年後に日本国内でもサントラがリリースされる中、全長で約26分とマキシシングルのような短いサイズには唖然ともさせられたが、そもそもの話、ジムコからサントラがリリースされた90年当時といえば、数年前のサントラ作品が復刻された事そのものが大事件。ちなみに93年のSLC盤リリースを経た現在では、チネヴォックス盤の4曲のボーナス入りCDもリリースされているが、今更ながらに思うと云えば、これはキースの歴史を物語る上では欠かせない作品だったと云う事。シーケンサーを多用する内容はもとより、88年リリースの"3 (1988)"への影響などはあまりに面白すぎる。
クレジットによれば、ギター+ベースのマイク・シェパードは、キースと共に制作にも名を連ねているが、タイコのウィルソンも加えたトリオスタイルのサウンドは、やはり後年の"3 (1988)"にほぼ同じ路線。スリーのようなポップ路線のヴォーカル曲はもとより、一部のインストパートではコンセプトそのものが酷似していたりもする。ウィルソンのタイコについては、約半数のトラックのハットもプログラムと云う状況下、シモンズ系のタムやスネア中心のヴァリエーションでアピールする内容。ちなみに映画プロジェクトの方では、ウィルソンと同じゴブリン周辺のグアリニも追加スコアで参加しているが、そちらの方はフィルムを推察しながら楽しむしかない。
Track Listings
01. MURDEROCK 2:49

のっけから驚かされたのがこのテーマ曲。フィルムを観た当時は、2~3曲目の何れかの歌モノがテーマ曲だと思っていたので。タム+スネアのタイコやシーケンサーのシンベが終始16分を刻む1曲ながらも、これはハットの8分割プログラムに準じる基本8ビートのインストナンバー。マイルドなリード系の音色が大らかな旋律を奏でるテーマだが、これはフィルムの内容にはややミスマッチなイメージ。主人公のキャンディスが尻尾を捕まれる劇中クライマックスでも大々的にフィーチャーされるが、正直、イマイチだった。と云うか、キースのファンならサントラである事など度外視すれば良いのかも。92年の"Changing States"("Black Moon"の収録曲)を髣髴とさせるヴォイシングや展開などはキースファン垂涎の内容。終盤でのソロのパートも、70年代後半のさまざまなキースのキャリアを回想させる内容。
02. TONIGHT IS YOUR NIGHT 3:33

劇中ではオープニングで使用される実質上のテーマ曲。ELPのファンであれば、トリロジーのような冒頭モチーフには感極まったはず。そんなリリカルなイントロから一変、ミドルテンポのゴキゲンな8ビートに転じる1曲だが、ここでは男女デュオのヴォーカルが主役。ついてはキースのソロも登場しないが、アコピ+ポリシンセの煌びやかなバッキングでは持ち前の個性も満開。オープニングクレジットを飾るこの曲、フィルムの方ではストリートダンサーのブレイクダンスのBGMと化しているが、ちなみに劇中本編ではストリートダンサーは一人も登場しない。
03. STREETS TO BLAME 2:38

アコピの左手オクターヴがゴキゲンな8ビートナンバー。フィルムでは使用頻度の最も高い1曲。エンディングを飾るのもこの曲。ちなみに、劇中エンドロールでのクレジットタイトルは"are the streets to blame"。グルーヴィなアコピのソロも一押しの内容。
04. NOT SO INNOCENT 3:33

劇中では、悪夢を始めとするキャンディスジョージを結びつける一連のシーンで頻繁に登場する1曲。リリカルなテーマと攻撃的なモチーフが交差するキースらしい内容。と云うか、これは"3 (1988)"の収録曲"Desde La Vida"の原型的な内容。アルバム製作に大きく貢献するマイク・シェパードのギターソロも登場。イントロ等でのパイプのパートはもとより、女性ヴォーカルのテーマ以下大半のパートも5曲目や8曲目と同一のモチーフ。
05. PRELUDE TO CANDICE 1:44

3/4のリリカルなバラード。と云うか、これは4曲目と8曲目のピアノソロによる変奏。最終コーラス手前のブリッジのパートでは、やはり後年の"3 (1988)"を連想。
06. DON'T GO IN THE SHOWER 1:04

アップテンポのスリリングな8分割のビート。と云うか、これも4曲目の"3 (1988)"を連想させるモチーフのパート的な変奏。タイトルの通り、シャワールームでの第一の殺人を描くシークエンスでも挿入される1曲だが、他の大方の殺人シーンでも登場。ちなみに2番目の殺人シーンでのスコアは、キースではなく別人物によるもの。恐らくは追加スコアを手掛けたと云うグアリニがその演奏者。
07. COFFEE TIME 2:31

スローテンポの16ビートシャフル。アカデミーのオーナーと刑事がカフェで会話をするシーンのスコア。と云うか、店内のBMGと云うシチュエーションの劇中では、ヴォリュームレベルもかなり小さい。ついては、せっかくのキースのエレピソロも劇中では殆ど聴き取れず。ちなみにここでのタイコは、ハット+スネア+キックと全てがプログラム。終盤ではシェパードのギターソロも登場。
08. CANDICE 3:38

4曲目と5曲目の変奏。タイトルだけを見れば、こちらが本家のような気もするが、個人的な印象では女性ヴォーカルをフィーチャーする4曲目が本家的なモチーフで、5曲目はアコピソロによる変奏、こちらはチェンバー的なアンサンブル+ギターインストによる変奏と云う感じ。
09. NEW YORK DASH 1:30

ミドルテンポのスリリングな8ビート。劇中では、凶器を隠し置かれたジョージが街中を車で急ぐシーンで登場。ちなみに、ここまではプログラムと演奏者も交々のアピールだったタイコだが、これはハットからシモンズ系のタムまでナマの演奏者(ウィルソン?)によるパフォーマンス。
10. TONIGHT IS NOT YOUR NIGHT 1:11

6曲目の変奏。と云うより、基本アレンジもそのままの焼き直し的な1曲。違いを挙げるとすれば、バッキングでのパン位置が6曲目とは異なるギターがキメのリフレインでもアピールする事と、エンディングらしき鍵盤モチーフが追加されている辺り。シモンズ系のタムが唸りを上げるクライマックスも6曲目とは異なる。
11. THE SPILLONE 1:51

スラップをフィーチャーするミドルテンポの8ビート。これは、キャンディスの正体に気付いた刑事とジョージの会話のシーンで使用されていた1曲。ついてはペーソス度も満開の内容ながらも、ラッシュにフィットさせていた為かエンディングはかなり淡白。と云うか、全長約26分の短いサイズのアルバムでは、その淡白度にも拍車が掛かる。フツーのサイズで焼直せば、名曲にもなり得るネタだっただけにやや残念。それにしても、サントラとしてのアルバムの構成を考慮すれば、最後にもう一度"Streets To Blame"を挿入するような配慮はなかったのだろうか。まぁ、この渋すぎるエンディングに爆笑出来るのも、もはやここでの楽しみの一つなんだけど。と云うか、このエンディング、マジで笑えるので。
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