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DAEMONIA - Dario Argento Tribute (2000)
DAEMONIA - Live...or Dead (2001)
DAEMONIA - Live in Tokyo (2003)
GOBLIN - ZOMBI (1978)
DEMONI (1985)
CLAUDIO SIMONETTI - OPERA (1987)
GOBLIN - SUSPIRIA (1977)
PHENOMENA (1984)
SIMONETTI-PIGNATELLI-MORANTE / TENEBRE (1982)
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CLAUDIO SIMONETTI (1981)
GOBLIN - ZOMBI (Dawn of the Dead) (1998 edition)
GOBLIN - ROLLER (1976)
CLAUDIO SIMONETTI - CLASSICS IN ROCK (1997)
CLAUDIO SIMONETTI - CLASSICS IN ROCK (2004 edition)
CLAUDIO SIMONETTI - IL CARTAIO (2004)
Original Title
DARIO ARGENTO TRIBUTE
LIVE IN LOS ANGELES
Japanese Title
none
Artist
DAEMONIA
Release Year
2006
Personnel
CLAUDIO SIMONETTI: Keyboards
BRUNO PREVITALI: Guitar
FEDERICO AMOROSI: Bass
TITTA TANI: Drums
Label(s)
Deep Red (Italy)
Recorded at PROGWEST FESTIVAL - Seeley Mudd Theater, Claremont School of Theology, Claremont, CA
November 9th, 2002
Sound Engineer: Giuseppe Ranieri
Recorded & Mixed by Eric Vesbit
Edited & Produced by Claudio Simonetti
Introduction
ライヴ映像と5編のPV、78年「ゾンビ」の完全カヴァーCDをワンセットにした集大成的なアイテム。そのトップバッターは、02年11月9日米カリフォルニア・クレアモントでの"Progwest Festival"出演時のライヴ映像。その前年にリリースされた"LIVE...OR DEAD"や03年リリースの"LIVE IN TOKYO"に大方の内容は重複する内容だが、81年"CLAUDIO SIMONETTI"をスポット的に再現するシモネッティのアコピソロや、過去の2作品でもカヴァーされていなかった"Zombi"のライヴパフォーマンスなど見所も多い。と云うより、そもそもが動画の迫力は全くの別モノ。何よりミキシングのバランスが過去の3作品とは全然違う。
91年のホラープロジェクトがスタジオ収録だった事を考慮すれば、この映像ソフトはゴブリン筋でも初の公式ライヴ映像。そもそもが裾野の広い往年のファンにとっても待ちに待ったライヴだったはず。デモニアの鋭角なサウンドを知らないファンも、原曲にもほぼ近い"Profondo Rosso"やフェノミナで締め括るステージ構成には満足したに違いない。それにしても、中腰にも近いスタンディングに終始するシモネッティは圧巻。シーケンサーと同期するナンバーが大半を占めるだけでも相当なストレスだったはずだが、その傍らでのダンパー踏みながらのスタンディングプレイと云うのも見ているだけで辛くなる。70年代のプログレでもスタンディングでのマルチ演奏は常識だったが、最も繊細なアコピのパフォーマンスでは腰を下ろす事も、もう一方での常識だった。メタリックなアレンジも多い中、アコピ等のパートも少ないように思えるが、"Inferno", "Opera", "Zombi", そして"Piano Solo"など、一寸のリフレインなどでは済まされぬナンバーも結構多い。この辺りのシモネッティのライヴ魂には注目したい所。
Track Listings
DISC 1 / DVD: Live Recording
01. Introduction

プログフェスト司会者によるイントロ。元ゴブリンシモネッティが率いる99年に誕生したニューバンドと云う内容。初の西海岸上陸と云うアナウンスに続いて紹介されるバンド名は「デイモニア」。やはり米国ではこうなるのかなと。
02. L'ALBA DEI MORTI VIVENTI (Simonetti-Marangolo-Morante-Pignatelli)

78年「ゾンビ」のサントラ1曲目。映画タイトルとは異なる曲名だが、フィルムのオープニングを飾る実質上のテーマ曲(USカットのオープニングは"Alternate Take")。鍵盤やギターが申し分のないクリアなサウンドだった一方、エレベとタイコは手探りのバランスと云う感じだが、この辺りのアンバランス感はジョイントならでは。ただ、ライヴとも呼べないような掟破りの継ぎ接ぎ録音に比べれば、こんな正直な臨場感の方が数千倍楽しい。楽曲の構成は00年度のスタジオ盤や01年度のライヴCDにほぼ同じ。01年度のライヴではディ・スターゾのフレーズを踏襲していたプレヴィターリだが、ここでは遂に自身のソロがベールを脱ぐ。のっけからヒートアップするソロは、全米初上陸の異様なモチベーションの成せる業だったのかも。
03. DEMON (Claudio Simonetti)

85年「デモンズ」のテーマ。シモネッティが英語のMCで聴衆を味方に付ける中、パーカッシヴな鍵盤サウンドが炸裂。この辺りの一点集中する緊張感がピンポイントで伝わるのも映像ならでは。総じての内容は過去のヴァージョンに同じだが、このナンバーでフェデリコ・アモロージのリフレインに注視させられたのはこのヴァージョンが初めて。この辺りも映像ライヴならでは楽しい所。
04. Band Introduction

プレヴィターリターニアモロージが順に紹介される中、前年リリースの"LIVE...OR DEAD"のPRに移行するイントロダクション。25人程度のオーケストラとジョイントしていた事や、セルフカヴァー以外の名曲をカヴァーした事がアピールされる中、スタジオ収録のエクストラトラックも紹介。ついては、その新曲に突入すると云う流れ。
05. HALLOWEEN (John Carpenter-Howart)

ジョン・カーペンター監督作品「ハロウィン(Halloween: 1978)」のテーマ。"LIVE...OR DEAD"でもお馴染みのメタリックな8ビートの変奏だが、シーケンサーとの同期も皆無の中、それぞれのメンツがストレスもなく弾ける様は只々圧巻。スタジオ録音ではアコピ系の音色だった終盤の3連バッキングもここではストリングス系の音色に変貌。プレヴィターリの怒涛のソロを経て"Tubular Bells"に突入する流れは"LIVE...OR DEAD"の通り。

--. TUBULAR BELLS
(Mike Oldfield)

ウィリアム・フリードキン監督作品「エクソシスト(The Exorcist: 1973)」のテーマ。元々はマイク・オールドフィールドのきちんとしたコンセプトナンバー。ここではさすがに歓声もひときわ高い。スタジオ版ではスクリプトのようなSEの後で登場するアモロージのリフレインがここではいきなり登場。スタジオ版よりテンポも速い白熱のパフォーマンス。
06. INFERNO (Keith Emerson)

80年「インフェルノ」のテーマ。作曲はキース・エマーソン。管弦セクションのシークエンスと同期する"LIVE...OR DEAD"でもお馴染みのパフォーマンスだが、スタンディングでダンパーを踏みながらプレイするシモネッティの姿はやはり圧巻。尻上がりに増す集中力が手に取るように伝わるのも、やはり映像ならではの楽しい所。

--. MATER TENEBRARUM
(Keith Emerson)

80年「インフェルノ」の挿入曲。作曲はキース・エマーソン。こちらも"LIVE...OR DEAD"でお馴染みのパフォーマンスだが、やはり映像での迫力は全くの別モノ。シモネッティもノリノリのプレイに終始。終盤のクワイヤ+チャーチオルガンのパートでは、"Queen II"のアルバムジャケのような構図でメンバー4人がクワイヤに興じる面白いカットも挿入されるが、そんなPV感覚でのウィットも映像作品ならでは。ちなみに2コーラス目直前の鍵盤リフは、何れのヴァージョンとも若干異なる。
07. OPERA (Claudio Simonetti)

87年「オペラ座/血の喝采」のテーマ。管弦シークエンスと同期するサウンドはもとより、映画のカットやリハ風景などが映し出される映像も、お馴染みのPVを踏襲する内容だが、コーラス間のエキゾチックなブリッジでのリフレインなどシモネッティの即興的なプレイも楽しめる1曲。クライマックスを締めるプレヴィターリのソロについても、最終盤でのライトハンド的なフレーズなど微妙な違いが楽しめる。と云うか、ここはソロと云うより、クライマックスでの長丁場のリフレインとも言えるパート。スリリングな即興を期待するのもナンセンスな話。やや驚かされたのは、プレイの直前、ボトルを握るシモネッティが「酒」とアピールする辺り。日本酒は世界市場でもトレンドなのかなと。
08. SUSPIRIA (Simonetti-Marangolo-Morante-Pignatelli)

77年「サスペリア」のテーマ。知名度も抜群と云う感じ。シモネッティのMCにも観客は速攻で反応。観客と云えば、クワイヤの3連リフのパートでは客席が映し出されるが、恰幅の良い観客ばかりと云う辺りはさすが米国。と云うか、如何にも往年の年齢層と云う感じ。曲の方は、"LIVE...OR DEAD"でもお馴染みのパフォーマンス。タイコのバランスが相変わらず小さいために、あのバスドラのコンビネーションが殆ど聴こえない辺りは残念。フロントのバランスではバリバリに聴こえていたのだろうけど。
09. PHENOMENA (Claudio Simonetti)

85年「フェノミナ」のテーマ。管弦セクションのシークエンスと同期するお馴染みのパフォーマンス。相変わらず小さいタイコのバランスの一方、フェデリコ・アモロージのトラックは鮮明なバランス。過去2枚のアルバムと比較しても最も良く聴こえる。2コーラス目でのギターがトレモロで駆け上がるお馴染みのリフレインだが、ここでは1コーラス目はアモロージ、2コーラス目ではプレヴィターリアモロージのユニゾンと云う形でのプレイ。これは過去の2枚とは異なる趣向。
10. ZOMBI (Simonetti-Marangolo-Morante-Pignatelli)

78年「ゾンビ」のタイトル曲。この当時は初モノのカヴァー。しかも、シーケンサーなしでのバリバリのライヴパフォーマンス。マリンバ等のパーカスパートも全てシモネッティが鍵盤でプレイ。幽玄なクワイヤのパートは原曲のイメージとも異なるが、何を隠そうここでの見せ場はシモネッティのアドリブ。マリンバ系音色でのパーカッシヴなソロからエレピでのモード全開のソロに移行すると云う内容。それにしても、スタンディング中腰でのモードなソロと云うのも、何処となくキース・ジャレットのような感じ。ロメロ監修のUSヴァージョンでもお馴染みだったこの曲、西海岸のファンにもビッグなプレゼントだったはず。
11. TENEBRE (Simonetti-Morante-Pignatelli)

82年「シャドー」のテーマ。再びシーケンサーと同期する中、"LIVE...OR DEAD"を再現するパフォーマンスだが、ここでもやはりアモロージのトラックが鮮明に聴こえる。テンポアップする直前のパートでは、過去2作でも披露されていたスラップの他、新ネタのハーモニクスのリフレインも登場。テーマに突入した後もアモロージのアピールは続く。と云うより、アモロージのプレイをコピるなら過去の2枚よりこの1枚。全てのプレイがとにかく鮮明なバランス。
12. SCHOOL AT NIGHT (Giorgio Gaslini)

75年"PROFONDO ROSSO"(aka「サスペリアPART2」)の挿入曲。作曲はジョルジョ・ガスリーニ。バンドのオフショットが楽しい映像だが、その訪問先はスクリプトの舞台となるあのローマ郊外の屋敷。シモネッティが客席に斉唱を促す中、ノリもイマイチのオーディエンスだが、あの恥じらいは判らなくもない。このララバイを口ずさめばオタク度もバレバレなので。と云うか、あのホールに足を運んだ殆どのオーディエンスが実は歌いたかったはず。

--. MAD PUPPET
(Simonetti-Martino-Morante-Pignatelli)

75年"PROFONDO ROSSO"(aka「サスペリアPART2」)の挿入曲。原曲に同じ中身なしの1コーラス目+アドリブの2コーラス目と云う構成は"LIVE...OR DEAD"に同じだが、前作ではハモンドだったトニック4小節分のシモネッティのソロがここではシンセにチェンジ。ジミヘンも飛び出すプレヴィターリのソロも前作以上にヒートアップ。ハリウッド行脚のオフショット映像も楽しい。
13. TITTA TANI - Drums Solo

ティッタ・ターニのソロ。1分半弱の短いソロだが、ツインペダルのコンビネーションも鮮やかなパフォーマンス。ただやはり、ティンパレスのようにも聴こえるバスドラの音質が残念。PAのフロントでは結構な迫力だったはず。
14. SIMONETTI - Piano Solo

シモネッティのアコピソロ。名曲中の名曲"Staten Island"の大胆な変奏から"Profondo Rosso"のイントロに移行する流れは、81年"CLAUDIO SIMONETTI"のハイライト的な内容。これはファン垂涎の映像。
15. PROFONDO ROSSO (Simonetti-Martino-Morante-Pignatelli)

75年"PROFONDO ROSSO"(aka「サスペリアPART2」)のテーマ。過去2作品と同様、弦楽のシークエンスと同期するお馴染みのヴァージョンだが、ここではスローダウンするエンディングを割愛する内容。ついては、ホラープロジェクトを始めとする90年代カヴァーでのメジャーカデンツのエンディングが甦る。あの出色のエンディングが割愛されるのも残念だが、米初上陸のギグだった事を考慮すればこの辺りのサクっとした演出も当然の話。序盤、ミニムーグの音色をクワイヤで代用していた辺りも、ジョイントギグならではの使用機材の都合だったのかも。
16. PHENOMENA (BIS) (Claudio Simonetti)

大喝采の中でのアンコール。セットリストを繰り返すのであればやはりこの曲と云う事にもなるが、いっそアンコールのために取っておいても良かったのかも。2回聴けるのも大ラッキーには違いないが、この怒涛の1曲がアンコールでの初モノだったら相当なインパクトだったはず。ちなみに開始直前には、ヴァン・ヘイレンの"Jump"のイントロも飛び出す。
DISC 1 / DVD: Videoclips
収録された5編は、デモニアのPV全作品。しかもこれは、CDのオマケなどではなくDVD-Video規格の映像。ディスク交換なしで一気に見れるのも嬉しいが、何より映像の内容が面白い。個人的には"Profondo Rosso"のPVは初モノだったが、これは全てのゴブリンファンに高画質で配信されるべき出色の内容。とにかく面白い。CDディスクの方では目玉と云えるニューカヴァーの"Zaratozom"の収録にも感激。映画メディアなどでもお馴染みの"Suspiria"や"Opera"が続けて楽しめるのも嬉しい所。
PROFONDO ROSSO (Long version) (Simonetti-Martino-Morante-Pignatelli) 8:34

以下、完全ネタバレ。未鑑賞の方はご留意下さい。

音楽PVでネタバレと云うのも可笑しな話だが、これは75年映画のスクリプトをネタにするストーリー仕立ての一遍。映画の主人公はデイヴィッド・ヘミングス演じる英国人音楽家のマークだが、他ならぬここでの主人公はマークのキャラを地で行くシモネッティ。アウトラインは、音楽プロデューサーらしき主人公のシモネッティがPVを制作する中、アルジェントに殺害されると云う仰天の内容。しかも、そのシモネッティの殺害方法や、劇中劇としてシモネッティが制作するPVの内容の全てが、75年映画に登場する犠牲者キャラの末路に因んだものばかり。

主人公のシモネッティが劇の中で手掛けるPVは、とある廃屋の中で白骨化したバンドメンバーの遺体を発見したシモネッティが、その白骨化した面々と共にその屋内で"Profondo Rosso"をプレイした過去を回想する中、タイコのターニ、ギターのスターゾ、ベースのアモロージの順番で殺害された真相を掴むと云う内容。それぞれの末路については、あの女性超能力者のようにブッチャーナイフで切り刻まれるターニ、唯一の手掛かりとなった絵本の作者のように熱湯に頭を突っ込まれるディ・スターゾ、女性超能力者の知人だった教授のように机の角に口腔を打ち付けられるアモローゾと云うそのまんまな内容。ちなみにアモローゾの場合、頭へのナイフ串刺しで止めを刺されるシーンまでは登場しないが、ディ・スターゾのパートでは風呂場にイニシャルを書き残すネタもキッチリ踏襲されている(犯人はアルジェントなので、ここでは"DA"と云うイニシャル)。

そんな架空の映像を撮り終えた後、自宅フラットに帰り着いたシモネッティが殺害されるクライマックスだが、真犯人のアルジェントがあのカルロの母親の如く待ち伏せる中、エレベーターで首チョンパの末路を迎えるのがシモネッティと云う結末は75年映画とは逆。バンドメンバーの殲滅を終えたアルジェントの顔が血糊に写る中、幕を下ろすスクリプトだが、シモネッティ以外のメンツの殺害が劇中劇で描かれていた辺りを考慮すれば、これは架空と現実が交錯するオカルトな一遍だったような気も。

アナログ特殊メイクとCGを駆使するド迫力の映像も然る事ながら、やはりここでの真骨頂は、バンドのメンツのパフォーマンスアクト。ランス・ヘンリクセンのようにも見えるディ・スターゾのパフォーマンスは取り分け貴重。アフレコながらも、怒涛のパフォーマンスにリンクする垢抜けたステージアクションには鳥肌が立つ。製作と監督は「フェノミナ」や「デモンズ」シリーズの特殊効果でもお馴染みのセルジオ・スティヴァレッティ(Sergio Stivaletti)。ダイアローグなしのパロディ的な内容だった為か、脚本についてはノークレジット。
PROFONDO ROSSO (Short version) (Simonetti-Martino-Morante-Pignatelli) 5:25

前段のロングヴァージョンを約3分間アブリッジした短縮版。一連の惨劇も実はPVだったと云う辺りが少々判り難い内容だが、本ネタのバンドのパフォーマンスやSFXはそのままの迫力。
OPERA (Claudio Simonetti) 5:00

"LIVE...OR DEAD"でもお馴染みのトラック。ディ・スターゾからプレヴィターリにメンバーチェンジした後の1本。シモネッティのパフォーマンスと映画カットを織り交ぜる87年当時のオリジナルPVの映像も登場するが、ここでの大きな違いは、フルオケとバンドのレコーディングセッションを捉えるアウトテイクスのような映像カット。プレヴィターリのソロが大きな見せ場。シモネッティがタクトを振る映像も貴重。製作はシモネッティ
SUSPIRIA (Simonetti-Marangolo-Morante-Pignatelli) 5:58

"Opera"と同様、"LIVE...OR DEAD"でもお馴染みのトラック。オープニングロゴは映画に同じ。77年映画と黒魔術的なモチーフを掛け合わせる中、白熱のパフォーマンスを繰り広げる内容。ちなみに、後年のギグではツインペダルで代用するターニだが、ここではツーバス仕様のセッティング。序盤、映像の上手から下手に異動するガイコツが登場するが、ヴィスタ画面の上下のブラックバーにまで掛かるガイコツの姿には絶句。と云うか、フツーでは絶対にありえないこの辺りの演出は見事。悪魔がモニタ画面に入り込んだとでも言いたげなウィットだったのだろうが、これってマジで恐がる人も少なくないはず。製作はシモネッティ
ZARATOZOM (Simonetti-Marangolo-Morante-Pignatelli) 3:42

これはバリバリのニューカヴァーだった1曲。映像の方は、世界各地でのバンドの姿を捉える楽しい内容。原宿RUIDOの看板も写る東京やNYのショットが中心。疾走感溢れる楽曲にも存分にフィットする1本。シモネッティとは長年コンビを組むサウンドエンジニアのジュゼッペ・ラニエリも登場。ジャンパーを頭まで被った面々がゾンビのように徘徊するショットは笑える。製作と編集はシモネッティ
DISC 2 / CD: "ZOMBI"
01. L'ALBA DEI MORTI VIVENTI (Simonetti-Marangolo-Morante-Pignatelli) 6:15

2000年のファースト以来、既にお馴染みのカヴァー曲だが、ここではテンポもそのままでのいわゆる完コピでのカヴァー。デモニアならではのヘヴィネスなサウンドを貫いている辺りが唯一の違い。ティンパニはもとより、BellTreeもそのままのイメージで挿入される。擬声語的に表現すれば、「タッ」と云う原曲に対して「ザッ」と云う感じ。モランテプレヴィターリのリフレインを比較するのも面白いのかも。
02. ZOMBI (Simonetti-Marangolo-Morante-Pignatelli) 4:31

原曲のイメージを踏襲しながら新たなモチーフを加味する出色のカヴァー。大きな違いは、中盤でのパーカスのパートに即興的なリフレインが加えられた事。ポリ鍵盤とティンパニのユニゾンだったテーマパートのリフレインが、如何にもロック的なギターとタイコのアンサンブルになっている辺りも目立つ違いの一つ。あのポリ鍵盤がようやく登場するコーラス最後のリフレインも原曲とはやや違う。DVDディスクの方のライヴでは既にお披露目されていたカヴァーだが、そんな中で驚かされたのは、あの幽玄なクワイヤのパートを犠牲にしてまでシーケンサーと決別していた辺り。要は、後半のインプロパートに重点を置く中、端からライヴチューンとして位置付けたカヴァーだったと云う事。これは、カヴァーのカヴァーたる由縁も明快な出色の1曲。
03. AT THE SAFARI (Titta Tani-Claudio Simonetti) 3:42

"Safari"から"At the Safari"に変更されたタイトルの通り、これは原曲に因んだオリジナル。ネイティヴな部族音楽のようにも聞こえた原曲だが、これはタイコ+コンガによるパーカスアンサンブル。アタック音と残響音をそれぞれのパーツ別のレベルで分離するリヴァーブ処理が真骨頂の1曲。シーケンサーのリズムが飛び出す中盤パート直前でのターニのソロが大きな山場。サファリをイメージするSEも面白い。
04. TORTE IN FACCIA (Simonetti-Marangolo-Morante-Pignatelli) 1:51

これは原曲のイメージもそのままで面白さが増した出色のカヴァー。ホンキートンクな鍵盤+タイコ+パーカスと云う編成も全て同じだが、大きな違いはコーラスを増す毎にヒートアップするピアノ。2コーラス目のフェイクも面白いが、3コーラス目は流麗な上に面白い。ウィット全開の各種SEも笑える。
05. ZARATOZOM (Simonetti-Marangolo-Morante-Pignatelli) 3:20

過去の邦盤では"Saratozom"と紹介されていたお馴染みの1曲。シャフルに乗せたツインリードの内容はヴォイシングも全てオリジナルに同じだが、ツインリードのソロの掛け合いなどはこのカヴァーならではの楽しい所。シモネッティの出番は3連シークエンスの鍵盤だけだが、ついては、ツインリードのステージパフォーマンスでは、あの80年代に鳴らしたシモネッティのギターが聴けるのかも。

他のバンドアンサンブルには大きな変化はないものの、スポット的に驚かされたのは、Aメロ直前8小節でティッタ・ターニが披露するポリリズム。端的に云えば、3連で12等分される4拍の中に4つ割で3等分にするアクセントを挿入しただけの仕掛けだが、これはモノにしようと思えばそれなりの練習を要する中難易度のテクニック。キックが入るとややこしいようにも思えるが、3連中抜きの1個目と3個目にハットのアクセントが重なるだけなので、最初からキックを入れて練習した方がフィットするのも断然早いはず。ただ、そんなポリリズムも完全にモノにしているティッタ・ターニの場合、フィルインを挟む8小節の前半と後半ではハットのアクセントの開始位置が逆になっていたりするので、頭からハットのアクセントが入る冒頭4小節のパターンをマスターしてから真似した方がイイのかも。ちなみにこのポリリズムは、スティングの95年のシャフル曲"She's Too Good For Me (1995)"のドミニク・ミラーのギターと同じ。(ポリリズムのSCOREはこちら。closed ハットの3連は便宜的に譜割したものです。
06. LA CACCIA (Simonetti-Marangolo-Morante-Pignatelli) 3:42

この辺りからメタル系とは畑違いの路線に突入するサントラ原盤だが、これは意外にもイメージもそのまま。ティンパニも飛び出す劇的な抑揚をヘヴィネスでフォローするようなカヴァー。アコギをフィーチャーする7/8のパートなどはサウンドもそのまま。11/8の「ソンビ」のモチーフは、2曲目にも同じギターとタイコのユニゾン。
07. TIRASSEGNO (Simonetti-Marangolo-Morante-Pignatelli) 2:52

これは持ち前のヘヴィネスも封印するカヴァー。と云うか、前タイトルに引き続き原曲のイメージもそのままの1曲。ただ、今回のヴィオラのパートはモノホンではなく鍵盤。アコピ+アコギ+ボトルネック+タイコはそのまま。ギターのボトルネックサウンドはオリジナルとはやや異なるイメージだが、総じてC&Wの「カヴァー」と云う感じなのかも。オリジナルは、モノホン志向のC&Wだったので。
08. OBLIO (Simonetti-Marangolo-Morante-Pignatelli) 5:39

原曲の雰囲気もそのままにデモニアならではのダイナミクスを加えたカヴァー。各インストがメロを交換するテーマ構成も原曲に同じだが、原曲ではテナー+フレットレスだったAメロは、控え目なバランスの鍵盤テナー+コーラス処理されたエレベ。アントニオの長丁場のソロで幕を下ろしていた終盤は、ここではギターとモノシンセのソロ。総じてデモニアとも思えぬ抑制されたカヴァーながらも、ピッチシフター処理されたギターのハーモナイズや随所でのダイナミクスは、デモニアならではの持ち味。これは聴き応えも充分な1曲。
09. RISVEGLIO (Claudio Simonetti) 1:04

これは、クラウディオが亡き父エンリコにインスパイアされた最高傑作とも評する出色のアコピソロ曲。ついては、一切手を加えられず。テーマの冒頭は、Dを分母にするE♭メジャーのトライアド分散。これは、マイナーなアプローチとは決別しながらも、悲壮感の表現にも成功している傑出した内容。基本的にはコーラスを3回リピートする構成だが、何とそのサイズは約1分間。長短それぞれの3度で駆け下りるクライマックスのフレーズでは鳥肌が立つ。そのままのアレンジだった事もマジで嬉しかった1曲。
10. ZOMBI SEXY (Simonetti-Marangolo-Morante-Pignatelli) 2:21

テーマのメロからアドリブまでアントニオの独壇場だった原曲だが、ここでは鍵盤とギターのユニゾンにチェンジ。原曲ではアドリブだった2コーラス目も、ここではAメロのリピートでサクッと完結させる新たな構成。と云うより、2コーラス目の途中で中途半端にフェイドアウトする原曲をキチンと纏めたような感じ。ついてはアドリブのパートも登場せず。何より異なるのは、曲全体の総じてのイメージ。あのゴブリンが場末のバンドのようなパフォーマンスを繰り広げていた原曲だが、ここでは映画スコアのようなゴージャス路線。ついては、そもそもが出色だった楽曲本来のクオリティも手に取るようにハッキリ判る。個人的にはメチャクチャ嬉しいカヴァーだった。タイトルは相変わらず微妙だけど。
11. SUPERMARKET (Simonetti-Marangolo-Morante-Pignatelli) 3:16

原曲と同様、Gマイナーの倍カウントサイズのブルース。再生中に微妙な刻みでピッチが落ちる中、いつの間にかF#マイナーに移調する仰天の音源だった原曲だが、ここではキチンと最後までGマイ。アドリブでのシモネッティのモチベーションもこちらの方が全然高い。また何より、あのプレヴィターリがディストーション抜きのリヴァーブサウンドに終始している辺りも貴重。そのプレヴィターリのソロのパートでは、アモロージのスラップも飛び出す。
DISC 2 / CD: Bonus Tracks
12. ROLLER (Morante-Simonetti) 5:04

このカヴァーを聴いて感激出来るか否かがゴブリンデモニアのファンの境目ではないだろうか。ヘヴィネスの極地とも云える2コーラス目の頭などは、その辺りを推し量るには格好のパート。個人的には度肝を抜かれたクチ。と云うより、タイトなオリジナルとへヴィーなカヴァー、それぞれ全くの別モノとして楽しめる辺りが何より嬉しい。往年のファンにも大方歓迎されたはず。個人的には、"Zombi"がメインのこのCDタイトルでも最もリピート回数の多い1曲。と云うか、このカヴァー、マジでカッコイイので。
13. TOCCATA E FUGA (Rielaborazione di Claudio Simonetti) 5:11

97年の名盤"CLASSICS IN ROCK"の1曲。バッハの「トッカータとフーガ」。ニ短調。作品目録565。アブリッジしたトッカータのパートから怒涛の8ビートに突入、そのテーマ的なリフレインからフーガに移行した後、独自のコード進行でのギターソロを挟んで帰結すると云う展開は、97年ヴァージョンに全く同じ。8ビート開始直前のユニゾンのアクセントや後半のパートにも若干の違いはあるが、ヘヴィネスなバッハと云うイメージは基本的に同じ。ただその一方、ギターのバッキングリフに決定的な違いがある事も確か。8分もしくは16分割の鋭角な刻みに終始するここでのプレヴィターリのバッキングはアンサンブルにも即した出色のプレイには違いないが、一方の"CLASSICS IN ROCK"でディエゴ・レアーリがプレイする8分+16分2個でのドライヴ感溢れるバッキングも実はかなり捨て難い。ディエゴ・レアーリの純然たるソロのパートに対して、ここでのリフレイン的なソロのイメージもかなり違う。90年代のハード路線でも珠玉の内容だった"CLASSICS IN ROCK"ヴァージョンだが、熟成したアンサンブルを楽しめるこちらも充実の内容。前タイトルの"Roller"と同様、それぞれに楽しめれば良いのかなと云う感じ。
14. IL CARTAIO (Claudio Simonetti) 4:31

AACGAACG(4/4)AD#E(3/8)AACGD(5/8)AACGAACA(4/4)ACGGAAD#E(4/4)(以上全て8分割)となるお馴染みのリフレインは、Aマイナーシンコペアクセントでの変拍子感覚のブギウギ。と云うか、ノレないブギウギと云うのも爆笑モノだが、そんなイヤラシさもハウス系からメタルに変貌したここでは絶妙にフィットしている感じ。アコピによるクリアなテーマリフとへヴィーなアンサンブルのギャップも絶品だが、そもそもこのテーマのリフレインは、ヴォイシング次第では如何様にも変身出来るファジーなフレーズ。ギターがリフを奏でるパートもかなりフィットしているが、ついては、ギターソロを経た後の劇的なクライマックスにも大満足。これは映画のエンディングでもそのまま挿入して欲しかった出色のカヴァー。
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