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TENEBRE (1997 edition) Soundtrack
a Dario Argento film - TENEBRE
Tenebre Original Title
TENEBRE
Japanese Title
シャドー
Artist
SIMONETTI-PIGNATELLI-MORANTE
Release Year
1982
Personnel
CLAUDIO SIMONETTI: Roland Jupiter 8, Roland Vocoder Plus, Minimoog, Piano, Electric Piano, Oberheim DMX Digital Drum, Roland TR808, Roland MC4 Computer
FABIO PIGNATELLI: Fender Bass Normal and Fretless
MASSIMO MORANTE: Electric and Acoustic Guitar
Label(s)
Cinevox (Italy), That's Entertainment (UK), Polydor (France), King (Japan)
musiche di CLAUDIO SIMONETTI-FABIO PIGNATELLI-MASSIMO MORANTE
Edizioni musicali: BIXIO CEMSA
Recorded on September 1982 at the following Studios: Dirmaphon, Forum, 5A; Rome
Introduction
三者三様の形で袂を分けていたシモネッティピニャテッリモランテの3人が、モチベーションも充分なアルジェントの呼びかけに応えた1枚。アルジェントがジャーロを手掛けるのも久々と云う状況下、ユーロなどとは無縁な巷でもそれなりの話題になっていた記憶もあるが、個人的に何より嬉しかったと云えば、ポップロックに転向していたモランテがジョイントした事。サントラワークも好調だったピニャテッリや仕事人シモネッティの参加は当たり前のようにも思えたが、Zerolandiaレーベルと契約を交わしていたモランテがホラー路線に舞い戻ると云うのも全くの予想外。モランテのディストーション復活と云う一報には当たり前のようにワクワクさせられた。ただ、実際には、参加を最も渋っていたのはピニャテッリ。コメントによれば、ディスコスタイルの音楽がどうしても好きにはなれなかったと語るピニャテッリだが、結果的には大満足の仕事だったとの事。この辺りの詳しい背景なども実に興味深い所。
ピーノ・ダニエーレのツアーや各種セッションで大忙しだったマランゴーロの不参加は大ショックだったが、その実、オバーハイムのDMXをローランドの草創期MCモデルで制御するリズムセクションの印象は、そもそも打ち込みが物珍しかった当時では正に「新鮮」の一言。と云うより、フラットな印象のヴェロシティも何のその、モノホンのティンパニやパーカス類もオーヴァーダブするDMXサウンドはストレートにショッキングだった。ちなみに、FGTHやザッパのシンクラヴィア篇が巷を席捲するのもこの数年後の事。
フレットレスやピッキングハーモニクスも絶好調なピニャテッリ、気合のディストーションを炸裂させるモランテ、懐かしのジュピターやヴォコーダーも絶好調なシモネッティなど、血の通ったハイポテンシャルなプレイとDMXが融合するサウンドは、70年代のジャーマン系などとも全く異なる印象だったが、やはり、ピニャテッリモランテの出番もスポットに止まる内容を目の当たりにすれば、マランゴーロのジョイントも実現していればと云った辺りが今更ながらの本音。前年の「セントヘレナズ・ピーク」の劇中スコアでのようなタイコとフレットレスのスリリングなインストナンバーも増えていたはずなので。ただ何れにせよ、打ち込みサウンドが新たな文化にも飛躍しようとしていた時世を考慮すれば、時代を一歩リードしていたこのアルバムは、ゴブリンの歴史の中でもなかんずく重要。巷でのリアクションについては、TV映像が残されている辺りからも容易に推測出来る通り。本家の映像の方も世界各国でフツーにヒットを記録する中、アルバムのセールスも好調だった模様。
Track Listings
01. TENEBRE シャドーのテーマ 4:34

ヴォコーダープラスとマリンバ系音色のユニゾンによるイントロ兼トップのパート、ミニムーグによるテーマのパート、モランテのスライド2小節やティンパニ他の生パーカスをフィーチャーする重厚なオルガンのパート、Gm/A/Bbのトライアド分散を各2小節ずつ繰り返すオルガンのパートなど、各種機材の長所を生かす鍵盤サウンドが真骨頂のテーマ曲。レフトチャネルで大いにアピールするピニャテッリの16分割フレットレスもかなりアカデミック。今更ながらの印象ではヴェロシティもフラットな印象のDMXだが、Gm/A/Bbのトライアド分散のパートでスネアの音色を変える効果は絶大。と云うより、リリース当時は衝撃だった。ちなみに、シモネッティのインタヴューによれば、「パオウラ、パオウラ・・」と聴こえるヴォコプラのフレーズは、実際に"Paura, paura..."と歌っていたとの事。
02. GEMINI ジェミニ 3:11

タンジェリンドリームのようなシークエンスとマニュアル弾き?のポリシンセが乱舞する前半から一変、フェンダー(ノーマル)のハーモニクスが冴える後半はかなりスリリング。DMXによる一連のシークエンスも切れ味抜群だが、ここでも僅か1拍(16分4つだけ)でのコンガ系生パーカスの効果が絶大。モランテも絡む終盤では、ティンパレスのループやコンガも一気にアピール。劇中では、急転直下を迎えるさまざまなシーンで登場。
03. SLOW CIRCUS 殺しを呼ぶ夢 2:30

短い1コーラスの間にト長調、ニ長調、ロ長調(Dナチュラルの臨時記号あり)、嬰ヘ長調と4度もの転調を展開するナンバー。構成は2コーラス分のリピートでサクッと終演。神経を逆撫でされる金属音系のSEやバブル系SEはもとより、トイピアノ的な音色とピッチダウンさせているようなヴィブラート仕様のモノシンセのユニゾンリフが、とてつもなくルナティック。ただ、見方を変えれば、Steve Vaiの"Anthem"のような楽器編成で演ってみれば大化けする可能性も大。ヴォイシングはそのままでも、かなり劇的なイメージで焼き直せるはず。劇中では、主人公(っつか、殺人鬼)と赤い靴の少女が織り成す愛憎まみれのフラッシュバックのシーンなどで登場。
04. LESBO 犯人は誰だ 5:17

ポリスの"Message in a Bottle"のようなギターリフ、ベンダープレイが特異な印象のシンセリフが真骨頂のナンバー。刑事ドラマではお馴染みと云ったイメージを抱かされる曲。このナンバーに限らず、1曲目のテーマなどでも言える事は、ハット音色をフィーチャーしないDMXプログラムのスマートさ。基本は8ビートながらも、4分割でのカウベルや2・4拍目のスネアなどのシンプルなコンビネーションで聞かせるリズムプログラムだが、ここにフラットなヴェロシティの8分割のハットが食い込めば、マシーンさながらのサウンドになる事も必至。こんな話もプロであれば当たり前と云った所ながらも、70−80年代のシークエンス技術では、この当たり前のスマートさを実践出来ないプロなんかも沢山いたので。クラウス・シュルツのような世界に突入する終盤では、2曲目"Gemini"と同じシークエンスフレーズも登場。
05. FLASHING 殺人鬼のテーマ 6:23

ハットやシンセリフのみならず16分割でのキックも飛び出すこの曲は、意図的に生のアンサンブル感覚とは決別する生粋のシークエンス楽曲。個人的には、70年代の関西ユニット"Dada"を連想。中盤過ぎで登場する16分割のハット+パーカスのDMXユニゾンは出色。モランテもさり気なくアピール。生のティンパニも飛び出すクライマックスは、大音量で楽しめば結構な迫力。劇中では、凄惨な殺戮シーンなどで登場。
06. TENEBRE (reprise) シャドーのテーマ 4:13

あと数曲残す位置で挿入されるテーマのリプライズと云うのも何気にヘンだが、実はこの曲、リプライズと云うより、テーマのヴァリエーションとでも呼ばれるべきナンバー。フィルムのアングラ感覚や主要キャストのペーソスを醸し出すヴィジュアル感覚のアレンジ。分散リフ=テーマリフのユニゾンやカデンツ的なコードストロークでは、アルバムでも唯一となるアコギが登場。
07. WAITING DEATH 死の影 4:19

前曲と同様、テーマのヴァリエーションとでも呼ばれるべきナンバー。劇的なオルガンサウンドによるイントロなどはさて置き、1曲目のミキシングソースからフレキシブルにトラックを抜き去ったマイナスワンのような感じのヴァリエーション。モランテのディストーションが1曲目より鮮明に楽しめる辺りは好感度大。前曲を引き合いに出せば、こちらの方が「リプライズ」と云うイメージに近い。
08. JANE MIRROR THEME ジェーンのテーマ 1:59

1曲目のテーマリフのパート(ヴォコーダープラスなどのパート)をモランテのアルペジオで3倍カウントにしたようなモチーフの前半から、Gm/A/Bbのトライアド分散を各2小節ずつ繰り返す1曲目のオルガンのパートをエンドレスで奏でる後半だが、それにしても、ジェーン・ミラーって誰なんだ? 劇中に登場する「ジェーン」と云えば、主人公(アンソニー・フランシオサ)の恨みを買う婚約者の女性ジェーン・マッケロウ。「ミラー」と云うのも名前ではなかったと云う見方も出来るが、それにしても、ニコロディ演じるヒロインのアンを差し置いて1曲を費やすと云うのも実に微妙。しかも、サントラでは最後のナンバーと云う事で(笑)
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